お年寄りに暴力を働いたり、暴言を吐いたりするのを見続けるのが、そこそこ苦痛になってまいりました。
最初からネタバレで突っ走っていますので、ご注意くださいませ。
ジャッドバッシュ、魔女風な儀式
今回は、ロミュランの秘密警察タルシアーの更なる極秘組織ジャッドバッシュの儀式から始まります。緑色の円形の輪が黒装束の女性たちって、なんとなく欧州の魔女の秘密の儀式って感じです。
第4話に出てきた古代中華風尼さん集団のクワットミラット同様に、女性だけで編成された組織のようです。
コモドール・オー、きもいナレク姉、後にボーグに変えられてしまうラムダが揃っています。中でもコモドール・オーは、ジャッドバッシュの中でもリーダー格なのか、集まった人たちに儀式についての説明をします。
メンバーが輪に触れると、アグネス・ジュラーティー博士がコモドール・オーのマインドメルドで見せられた人口生命体がどこかの星を滅ぼすビジョンが再生され、ナレク姉以外は、それぞれ自殺したり、自傷行為を働いたりと、頭がおかしくなってしまいます。ラムダは自殺には至らなかったけれど、頭がおかしくなってしまいます。
この星は古代遺跡で過去の「破壊者」に滅ぼされた宇宙人が警告の為に作ったビジョンだと解釈されているようです。そしてジャッドバッシュは第2の破壊者が現れるのを防ぐために組織され、暗躍していることが語られます。
14年前の回想シーンだったのですが、その段階ではナレク姉は、ジュラーティー博士とほぼ同じ反応で、涙を流して、「どうすれば止められるの?」っと、いい人っぽい雰囲気を醸していました。そして、それが「火星襲撃」につながります。
きもいナレク姉の人間味
シーンは現在、ボーグ遺跡の一室で意識不明の叔母ラムダにナレク姉が話しかけています。ナレクとナレク姉は本当に姉弟で、両親がなくなった後ラムダに引き取られたんですね。
ビジョンを見た事で精神が崩壊してしまったラムダの悲しみがボーグキューブを崩壊させるほどの力を持っていたとのこと。ボーグはすべての意識が共有されますから、ボーグ全体が悲しみに包まれて壊れちゃったんですね。
「ボーグも襲うタルシアーの船を間違えたのね。私の船だったらよかったのに。私だったらもっといいボーグになれたでしょうに…」っと、ナレク姉節なんだけど、人間味がある一面を見せます。
そうか、それで、ボーグを毛嫌いしているんだ…
これまでの非道な悪行にも関わらず、ちょっと同情しちゃいました。
実はこの姉が「ピカード」で最も凄腕の役者さんなのでは?
エルノア…
居場所を突き止められて苦戦しているエルノアを颯爽と助けるセブン。
そしてセブンに抱き着くエルノア。
うーん。
助けに来たのがクワットミラットのおばちゃんでも抱き着くのかな??
様子がおかしいリオス
リオスはいつも様子がおかしいともいえるかもしれないのですが、ネペンテからビームインされたソージを見て、ド固まりします。
何かいわくがありそうです。
船を調達するために最寄りのスターフリートの基地であるDS12へ向かうことになります。
相変わらず極端なラフィ
ソージに挨拶がてらフェイザーをむけながらジュラーティーがマドックス博士を殺害した2重スパイの殺人鬼だという陰謀説を唱えるラフィ。
メディカルホログラムが、ジュラーティーは血液中を流れるトラッカーを不安定化させるために水素系の化合物を注射していたことをEMHが説明しても信じられない様子のピカードさん。
更にEMHがマドックス博士の症状は危機的状況じゃなかったし、EMHをスイッチオフして、マドックス博士の容体を安定させるための危機を外したことを説明しても、更に「彼女は悲しみに暮れていたんだよ」っと擁護するピカードさん。
ラフィも負けません。「ジュラーティー博士を連れてきた時も、何者かわからない人を連れてきちゃ危ないって言ったよね?、で、また、よく知らない人口生命体を信じろっていうの??、あなたソージの何を知っているのよ?、ソージってどんな人?」っと詰め寄ります。
答えに詰まって黙ってしまうピカードさん。
ラフィ、きっついな…
もっときっついアドミラル・クランジー
ホロスイートでアドミラル・クランシーに状況を伝え、再度、船を無心するピカードさん。
今回は以前よりもっと頑張って粘ったものの、結局、またもや発せられたFワードで言葉を止めてしまうピカードさん。後退りしてしまった前回ほどではないものの、きっつい女性ばっかり出てくるのは時代の定めでしょうか?
でも、クランジーさん、今回は船を準備してくれるのか、これからそっちに行くから、そこで待ってなさい!って強烈な指示だしをしていました。
暴力的なソージ、今回はいい子
前回、暴力でピカードさんをよろめかせていたアンドロイドのソージと仲良く食事をとるピカードさん。
自分の記憶が作られたものであることで自失気味のソージを励ますピカードさん。そしてデータの話になって、逆にソージに励まされたピカードさん。
「愛してた?」みたいな話になって、ピカードさんゲイ説にまで発展するのか?っと心配しましたが、家族愛みたいな感じにも捉えられるので、そういうことにしておきます。
『ネクストジェネレーション』の頃のピカードさんとデータは、そこまでめちゃめちゃ親しいという印象は受けなかったんですよね。データの大事な人はターシャで、親友はジョルディ。ピカードさんはウィルを信頼し、ビバリーと付き合って、結婚したはずだし。
兎も角も、今回のソージは、優しいいい子でした。
ラフィの謎解き
リオスの5人のホログラムのそれぞれがリオスの記憶の一部を保持しているという事で、ホロスイートに勢ぞろいした5人のホロリオスに聞き取り調査を行うラフィ。
今回のタイトル「Broken Pieces」に出てくるいくつもの壊れたモノの中でのコミカル担当部分ですね。
スコットランド人エンジニア、スペイン語のパイロット、アメリカ英語のホスピタリティー、アイルランド人のメディカル、イギリス人の???、もう混乱してきました。
5人で止まってくれてよかったとちょっとホッとしました。
目が覚めたジュラーティー博士
目が覚めたジュラーティー博士にいきなり、DS19についたらマドックス殺害の件で自首しなさいよっとか言っちゃうピカードさん。
ラフィの言葉が信じられないとか言いながら、本人には決めつけ口調。
あっさり認めるジュラーティー博士。
コモドール・オーにマインドメルドで記憶を埋め込まれてから、毎日のように地獄のようなビジョンに苦しめられて自殺をする妄想が心の寄りところになっていると涙を流します。冒頭で訓練を受けたジャッドバッシュが相次いで自殺していたぐらいだから、ジュラーティー博士が耐えていること自体が凄いのかも?
ビジョンについて、話をしようとするとマインドブロックが働いて上手く話せないとの事。
『エンタプライズ』のティポールがマインドメルドの後遺症の難病に苦しんでいた時に、訓練を受けたちゃんとしたメルダーに直してもらっていたので、ジュラーティー博士も直してもらえるかも?
アンドロイドに会えて笑顔を取り戻すジュラーティー博士
ソージについていろいろ聞きたいジュラーティー博士、ソージが何を答えても感動しちゃう様子が切ない。
ジュラーティー博士に「あなたにとって、私は人間?」っと聞くソージ、続けて「コモドール・オーが私を殺せと命じたのだよね。でもあなたに殺させることはないよ」っと伝えます。
2人とも顔がこわばっています。
ジュラーティー博士は「今、あなたと会って、あなたの命を奪う事な絶対にしないわ」っと約束します。その言葉が本当だと読み取ったのか、複雑そうな心境でうなずくソージ。
会話を終えた2人は、皆の元へ戻り、「DS12についたら自首するわ」っと伝えるジュラーティー博士。折角「仲間」になったのに、残念そうです。
謎解き
20~30万年前、8つの恒星を集めて、その真ん中に惑星を据えて、警告を発信します。その警告は、「私たちと同じ過ちを繰り返してはいけない。私たちは人口生命体を作り、そして彼らは進化した。そしてとても悪い方に進んだ。」との内容だった。
彼らは人口生命体の発展には重要な分岐線があると考えていて、その分岐線を越えると大変良くないコト(人)が現れる。
ロミュラン人はこれを真剣に受け止め、ジャッドバッシュという人口生命体を撲滅する組織を作った。
30~40年前にヌーンヤン・スーン博士が人間と同等、もしくはそれ以上の生命体を制作した時、バルカン人とロミュラン人のハーフのオーというエージェントを送り込み、オーはメキメキ昇進してセキュリティーのトップにまで登り付いた。
そして、火星襲撃の後、スターフリートはまんまと「人口生命体禁止令」を出して、全ての研究を凍結してしまった。
ラフィの「火星襲撃の裏にロミュラン陰謀説」は、正しかったんですね!
9年前にリオスがいた船に、2人の不思議な使者が訪れた。一人は自分のことを「美しい花」、もう一人を「ジャーナ」と名乗っていた。この二人は、人口生命体だった。
禁止令の後、ブルース・マドックス博士が密かに研究を続けていた星からやって来た事が分かって、それ以来、ジャットバッシュはこの星をずっと探している。
因みに、この時、この二人を殺害したのがリオスが父のように慕っていたキャプテン・バンデミア。スターフリートから指示に従わないと船を丸ごと破壊すると脅されて殺害に及んだとの事だったので、強く責めたら、自殺してしまって、リオスは結局、キャンプテン・バンデミアが指示された通りに、二人を宇宙に捨てて、証拠を隠滅して、後に体よく追い払われて今に至る模様。
激昂するソージ
怒りに任せて船を乗っ取り自分の星に向かおうとするソージ。結局、みんなの協力を受けてDS9に行かずにボーグのワープトンネルを使って移動することに。
ホログラムのユーザーインターフェイスを操作しようとするも、新技術の使い方がわからないピカードさん…
まぁ、こういうお年寄りネタは、微笑ましくていいのかもしれません。
大根役者エルノアと名優ナレク姉
ナレク姉が上手すぎるのか?
エルノアが大根すぎるのか?
目指してきたことと逆行しているというくやしい状況を乗り越えて、ボーグキューブを取り返すためにセブンがクイーンもどきになった大事なシーンがエルノアの微妙な演技で台無し気味でした。
エルノアのシーンに関しては日本語吹き替えの人が羨ましい。
毎回残酷さが衝撃な『スタートレック:ピカード』ですが、今回は起き抜けのボーグを宇宙に捨てる大量虐殺していました。セブンも起こす前に異変に気付いていて欲しかった…
今の世の中の人は、本当にここまで残酷、残虐、非道な番組を望んでいるのかな?
このシリーズを見終わったら「ジブリ」や「ディズニー」あたりの作品を見てみようかと思っているところです。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
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