ゼロ・グラビティ、レビュー【ネタバレなし】

4.5

『ゼロ・グラビティ』として観た人は映像を評価し、『グラビティ』として観た人はストーリーを評価する説。で、結論は、どっちも素晴らしい。

原題は「Gravity」(=重力)で、邦題は「ゼロ・グラビティ」(=無重力)ですから、日本タイトルだと意味合いが逆になって、ストーリーの大事なポイントを見失っちゃう人が出ると思うんだよね。

基本情報

原題Gravity
邦題ゼロ・グラビティ
タイプSF
公開日2013年10月4日
監督アルフォンソ・キュアロン
脚本アルフォンソ・キュアロン
ホナス・キュアロン
原作者
おすすめ度4.5 (1~5点)

トレーラー

あらすじ

地表から600キロメートルの人口衛星に医療用に開発された新たなセンサーを導入するために派遣されたスペースシャトルのエクスプローラー号クルーは、ロシアが自己破壊した衛星の破片が散らばり、連鎖反応を起こしたことで、作業中にスペースシャトルや通信衛星が破壊され、地上から分断され、窮地に陥る。

脚本、世界観

リアリスティックなSF作品で、以前観たDVDの付録コメンタリーで「宇宙ゴミ」などもリアルな問題だと紹介されていました。

主人公のストーン博士の心音が終始一貫して効果音として利用されており、作品独特のトーンや緊張感を作り出していました。

次々に訪れる困難に立ち向かうだけじゃなく、主人公の過去や人となりを描くストーリーアークもしっかり織り込まれており、優れた脚本力を感じさせられる名作です。

登場人物

特徴的な顔立ちの美女サンドラ・ブロックは、美女コンテスト映画よりも、こういうお堅い学者の役の方が似合っていました。いい役者さんって、無表情の役でも表情豊かな声や表情でいい演技を見せてくれますね。

同僚のベテラン飛行士のコワルスキー役のジョージ・クルーニーも、殆ど表情は見えなかったものの、安定感のある声の演技が素晴らしい!

アクション、笑い

ジョージ・クルーニー演じるコワルスキーがユーモア担当でしたが、主人公のストーン博士は、堅苦しい系で、ウィットに富んでいると言えなくもないですが、笑える訳じゃない感じ。というか、ストーン博士が冗談を言い始めた時、そこにストーリーの転換点がある感じ?

ストーン博士は宇宙慣れしていないただの医学系の研究者なので、宇宙での立ち回りはグダグダ。おそらく多くの視聴者も同じ状況になるでしょうから、そこもグッと親近感を持てるポイントでしょうか?

派手なエフェクトを使ったアクションもちょっとはありますが、ベースは、既知の「無重力空間」で起きたトラブルを現代の技術の範囲で乗り越えなければならない、知恵と勇気の物語です。

映像美

煌びやかさはないもののクリアでリアリティのある映像で、SFファンの心を惹く「宇宙から見た地球」を大きな味方につけて、魅力的でした。

音楽

音楽は『ロード・オブ・ザ・リング』も手掛けたスティーブン・プライスさんですが、メロい感じではなく、心音を引き立てるゾクゾク系でした。

一部、BGMがうるさくて、声が聞こえにくい箇所があって、音量を絞って欲しかったな…

感想

ここまでに書いたことを振り返ると、あまり褒めてないし、魅力的に書く技術が私になくて、とても悔しいです。

これから沢山レビューを書いて、表現力が上がってきたら、また戻ってきて「観てみたくなるレビュー」になるように書き直したい。そんな風に思わせられるほどの作品はそう多くはありませんから、名作です!

宇宙慣れしていないストーン博士が宇宙に取り残されて、何とか生還しようと知恵を絞る姿勢に心を打たれます。『オデッセイ』が好きな人は、この作品も好きだと思う。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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