【ネタバレ全開】ハンガー・ゲーム FINAL: レボリューション、レビュー

4.5

大人向けヤングアダルト映画、4部作の最終話。『ハンガー・ゲーム FINAL: レボリューション』のネタバレ感想文です。

基本情報

原題The Hunger Games: Mockingjay – Part 2
邦題ハンガー・ゲーム FINAL: レボリューション
タイプSF
公開年2015/11/04
監督フランシス・ローレンス
脚本ダニー・ストロング
ピーター・クレイグ
原作者スーザン・コリンズ
おすすめ度 4.5 (1~5点)

予告編

【ネタバレ】ストーリー

「カットニスがすべての問題の根源だ!」とキャピトルに洗脳されたピータに絞め殺されかけたカットニス。ようやく起き上がれるようになって、声を出そうとするところから始まります。

ピータはカットニスの妹プリムローズとは普通に話ができますが、第12地区が襲撃され、自分の家族が助からなかったことを知って「カットニスは殺さなければならない!」と絶叫します。

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一途にカットニスを想い続けたピータは、どこへ行っちゃったの?、戻ってきて~。出だし早々、目からも鼻からも水が出ます。

「あれはピータじゃない。」っと、受け入れられないカットニス。スノウへの復習を心に誓ったカットニスは、第13地区のコイン大統領に、キャピトルに派遣してくれるように頼むものの、断られます。

「まずは第2地区を制圧しないと、キャピトルに進出することはできない。」とコインいわれ、カットニスは、第2地区へ向かいます。途中、元カレのゲールにキスしてみるものの、酔っ払いとキスしているみたいだっと言われてしまいます。

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そりゃそうでしょう、カットニスは、もうすでにピータが好きだから!!

第2地区の作戦会議で非人道的な戦術を提案する元カレのゲールに、カットニスは一般市民は救済されるべきだと疑問を投げますが、「これは戦争だ」と一蹴されてしまいます。民間人の事を気にかけているのはボグスと第8地区のペイラー司令官のみ。

カットニスはゲールへの反発を強め、飽くまで人々との対話と説得を試みます。

私はスノウの奴隷だ。
スノウのために人を殺すのはもう嫌だ。
スノウのために互いを殺しあうのを止めよう。
敵はキャピトルだ。
敵はスノウだ!

っと両サイドの人々に訴え、緊張がゆるんだところで、カットニスは銃で撃たれてしまいます。そしてマネシカケス(解放のシンボル)は死んだと思われますが、一命をとりとめます。

カットニスのスピーチと撃たれた瞬間を目にして、ピータが本当の記憶をまだ持っている様子だったという、ヘイミッチ。

ピータに会うように勧められますが、ピータから憎まれていることがカットニスには辛すぎて、ピータと会いたがりません。

ヘイミッチに「ピータのためだ」と説得され、しぶしぶ会いに行きます。

ピータはハンガーゲームに参加するよりもはるか昔に、父親を亡くし食べるものがないカットニスにパンをあげたくてわざと焦がしたこと、それで母親にぶたれたこと、豚に食べさせるハズだったそのパンをカットニスに放り投げた事などを思い出します。

「なんでそんな事をしたんだろう?」っと混乱するピータ。

「人々はピータが私の事を愛していたっていうわ…」っと答えるカットニス。

「人々はカットニスが僕のことを愛していたっていう?」っと問うピータ。

「えぇ。だからスノウはピータを拷問して私を苦しめようとしているのよ」っと答えるカットニス。

「スノウは、カットニスの言葉は、すべて嘘だと言っていた。あのパンを豚にやっていれば、すべての苦しみがなかったのに…」っとまた怒り出すピータと耐えかねるカットニス。

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第1話でピータは、「パンを放り投げたりせず、きちんと君に渡せばよかった。君に上げたくて焦がしたんだから…」と言っていたのに、あの優しいピータはどこへ行ったんだ…

カットニスは、スノウ討伐の意思を更に強くして、自ら戦いたいと掛け合いますが、コインは、「革命のシンボルとして13の地区をまとめるという大業を成し遂げたのだから、今はゆっくり休む時だ。戦士たちはあなたが撃たれたのを見たし、キャピトルに行けなくても理解してくれる。シンボルとしてのモッキングジェイが新しいパネムの式典に必要だ」と許可してくれません。

フィニックとアニーの結婚式を眺めながら、ジョアンナと本音トーク。

スノウが生きている間は、いいことも、安全も、何もない。
もうスピーチはしない。
カメラも、プロボも、ゲームも、もうイヤだ。
私がスノウを殺す時、彼は私の目を見てなければいけない。

と、殺意を隠せないカットニスに、協力を申し出るジョアンナ。その夜カットニスは武器の補充用運送機に忍び込み、第13地区を脱出します。

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かなり攻撃的で、ぶっ壊れたジョアンナ役を演じているジェナ・マローンが本当に凄い。ぶっ壊れたキャラだけど自分に正直でいい人!不愛想なカットニスにはこういう友達がいいのかも。

ヘヴンズビーは、撃たれても死なず前線にでるカットニスを最高の演出と褒めますが、コインは自分の言うことを聞かないカットニスに耐え兼ね、自分たちの指示だったことにして、前線に置いたままにすることにし、「彼女がどんなゲームに参加していても、私たちの為にやっていることにするのよ」っと自分が主導権を失わない様に計らうようヘヴンズビーに銘じます。

対して、ペイラー司令官は初めて13の地区が協力した歴史的出来事を祝いつつも、キャピトルの民間人は狙わない様にと指示をだし、あとはキャピトルだけだと兵士を励まします。

キャピトルは、前線を引き、街がゲームメーカーによる仕掛けに埋め尽くされた戦場と化していました。カットニスは、スノー大統領を倒すことしか頭にありませんが、第451隊は、前線から一段遅れてプロモチームと共に相手の戦意を削ぐことが役目でした。ボグスが持っている仕掛けを検知するホログラムが生命線。

そんな危険な地に、洗脳が解けきっていないピータが派遣され、カットニスは思わずピータへ向けて弓を構えます。

「コインは元々、ピータの方を助けたかった。従順じゃないカットニスのことを嫌っている。戦争が終われば、リーダーを決める選挙があって、革命のシンボルであるカットニスがコインを支持しないかもしれないということは、コインにとっては脅威でしかない。13の地区が手を結んだ今、コインにとってカットニスの利用価値は、戦死させて反乱軍の士気を高めること。」との裏事情をボグスが教えてくれます。

ボグスは、カットニスに長生きしてほしいと、守る気満々です。

「何故そんな事をしてくれるの?、あなたに貸しはないわ。」というカットニスに、「カットニスは、貸しを作ったのではなく、自分で勝ち取ったんだよ。」と答えるボグス。

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ボグス、いい人だ~。

ピータの記憶はあいかわらず曖昧で、何が真実で、何が虚構かわかりません。

「分からないなら聞けばいい。アニーはそうしている。」っと、フィニックのアドバイスをもらい、「real or not real」の問答が始まります。

「カットニスの好きな色は緑。本当、嘘?」と問うピータに、「本当。あなたの好きな色はオレンジ。まぶしいオレンジではなく、夕焼けの柔らかいオレンジ。あなたはペインターで、あなたはベイカーで、あなたはいつも窓を開けて眠る。あなたはお茶にお砂糖は入れない。あなたは必ず靴ひもを2重に結ぶ」っと言ったところで、辛くなってその場を離れるカットニス。

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カットニスってば、ピータ大好きじゃないですか。横にいる非人道的な元カレに勝ち目はないですね。

2日目、ボグスが倒れます。「誰も信用するな。必要であればピータは殺せ。ここに来た目的を必ず達成するんだ!」といって、ホログラムをカットニスに渡します。

キャピトルとパネムの両方が、カットニス一行は死んだと思い、市民に呼び掛け合戦を繰り広げます。

スノウは烏合の衆の「顔」としてのカットニスの終わり伝え、コインは反乱軍のリーダーとして貢献者であるカットニスを追悼し、反乱軍を鼓舞します。

死んだと思われていることを利用して、地下を進む一行。

しかしすぐにスノウに発見されてしまい、戦いの場は地下へ移り、フィニックを失ってしまいます。

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さようなら。キャピトルのダーリン。めっちゃいいキャラでした!

フィニックを失い、自分の嘘に耐えられなくなったカットニス。コインからのスノウ暗殺指令は嘘だったと吐露します。

「みんな知っていてみんなあなたを選んだんだよ。」っと、素で返されてしまいます。

そして我らがピータが口を開きます。

グリンマー、マーベル、マグス、クローブ、ワイアレス、ルー。
この人たちの死の意味は何だったか?
それは、自分の人生が自分のモノになることは無いという事だった。
選択肢が自分にはなく、人生に意味はなかった。
生きるのも、死ぬのも、スノウが決めていた。
カットニス、君が、スノウを倒せば、そうではなくなる。

シナ、ボグス、キャスター、ジャクソン、フィニック。
彼らは、これを「選んだ」んだよ。君を選んだんだよ。

ピータに存分に励まされて、カットニスは進み続ける意思を固めます。

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おぉ~。ピータが戻ってきつつあります~。

翌朝、市民緊急退避に紛れて、元カレ・ゲールとスノウの屋敷へ向かいます。

元に戻りつつあるピータは、カットニスの宝物すぎて置いてきぼりです。

最後の関門付近でキャピトルの飛行機から物資が空中配布されます。

救済するために集まった人々、子供たちが手を伸ばすと、それは爆発します。

パネムの医療部隊が救護のために駆け付け、中には妹プリムローズの姿があります。

プリムの名前を呼びながら、近寄ろうとしたカットニスの目の前で2度目の爆撃が行われ、カットニスは吹き飛ばされて意識を失ってしまいます。

プリムは命を落とします。

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カットニスがずっと守ろうと戦ってきた妹は助かりませんでした。ひどすぎる。

意識が回復し、他のビクター同様にスノウの屋敷に居を移すカットニス。

植物園に幽閉されたスノウと対話します。プリムを襲った爆撃はスノウの指示ではなく、パネムの指示で行われたと聞かされますが、信じたくない。

しかし元カレゲールの作戦に酷似していることに気づいちゃっているカットニス。

続くゲールとの会話で、確信に変わります。

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スノウも恨めしいけど、それまで彼女が必死に守ってきたプリムローズを殺したのは、スノウではなく、ゲールの作戦だったとは、皮肉です。

コインは、過去のハンガーゲームの生存者(ビクター)7名が集め、彼女が暫定パネム大統領に就任したことを告げます。皆が落ち着いたら選挙を行うという無期限の大統領。

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事実上の独裁で、スノウがコインにすげ変わっただけ。

加えてコインはスノウの公開処刑とキャピトル市民によるハンガーゲームを提案します。

ゲームメイカーのプルータークの案ではなく、コインの発案だそう。

ピータは即答で反対。
ジョアンナは賛成。
アニーはフィニックもそんなことは望んでいないと反対。
カットニスは、スノウの処刑を自らが行うといい、「プリムのために」と賛成。
ヘイミッチは「モッキングジェイ」に従い、スノウの処刑後に発表されることがきまります。

そしてスノウ処刑の時。

集まった大観衆。

スノウに対峙し矢を向けるカットニス。

放たれた矢は、スノウを越えて、コインの胸に突き刺さります。

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そういうことか!

スノウは高笑い。民衆は怒り狂ってスノウめがけて押し寄せます。

混乱の中、自殺用の猛毒を飲もうとするカットニスを止めるピータ。

複雑な笑みを浮かべたプルータークがそっと退場します。

大統領を殺しちゃったら、流石にマズイ。
カットニスは、ヘイミッチとひっそりと誰もいない第12地区へ帰ることになります。

エフィーが見送りに来てくれ、ビクターの人生を見つけてほしいと励まされます。

ある日、狩りの帰りに、第12地区に戻ってきて花壇にプリムローズを植えているピータを見つけます。

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うぉ~。お帰りピータ!!!

ピータがいる生活がはじまり、
アニーからの手紙を読んだり、
選挙による大統領就任式をみたり、
雨が降るのをただ二人で眺めたり。

静かな生活を送ります。

ある眠れない夜。カットニスは自分のベッドを離れ、ピータのベッドにもぐりこみます。

「君は僕を愛している。本当?、嘘?」と聞くピータに、
「本当」と答えるカットニス。

時は流れ、ピータと息子が野原で遊んでいるのを、赤ちゃんを抱いたカットニスが眺めているシーンで幕を閉じます。

最後に

静かで幸せな時間が訪れてよかったね~。

日本への一時帰国中に最終話を見ようとおもったら、3館でしか上映していませんでした。衝撃。日本では人気がなかったのかな?

なんとも残念です。

めちゃおすすめ。

最後までお読みいただきましてありがとうございました。

【リライト日、2020年10月22日、初投稿2017年9月30日】

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