【ネタバレ全開】甘い悲しみ、レビュー (DSC、S2、Ep13)

早いもので、とうとうシーズンフィナーレ前半。しかし未解明のレッドシグナルがまだ3つも残っています。ちゃんと終わるのかな?

スター・トレック:ディスカバリー、シーズン2、エピソード13、「甘い悲しみ」の感想文です。

過去作、本作のネタバレを含みますのでご注意ください。

ストーリー

美しいビーチでマイケル・バーナムとスポックの父・サレクが瞑想をしているシーンからのスタート。サレクは「カトラのつながり」なのか、マイケルに危機が迫っていることを感知します。

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ディスカバリーの映像美はなかなかのモノです。ところで、バルカン星には衛星はないハズなんですが、ケルビンタイムラインのバルカン星は「デルタヴェガ」から巨大に見えていました。サレクが瞑想していた時に見えていた月っぽい星は「デルタヴェガ」かな?

そのバーナムが乗っているディスカバリー号では、「球体のデータ」が、意思を持とうとしているAI「コントロール」に奪われてしまうと、生きとし生けるものが滅亡してしまうので、これを避けるために、ディスカバリー号ごと破壊するために、クルーがエンタプライズ号に引っ越しをしています。

※亜空間通信を遮断され、艦隊への応援要請は不可能とのこと。

ディスカバリーとエンタプライズのコラボ

避難の為、ディスカバリー号とエンタプライズ号の2隻が仲良く並んで間に避難通路を形成するムネアツシーンが流れ、ディスカバリーのクルーがエンタプライズへの移動を開始します。

皆が名残惜しそうにディスカバリーを離れる中、バーナムはいつものごとく「私のお母さんが命を賭して守ろうとしたものをムダにはできないけど、ディスカバリー号を破壊しないで済む方法はないの?」などグズグズと皆と足並みを揃えない悪い癖を発揮していました。

自らの非業な運命を見てしまったキャプテンパイクから「運命から与えられた役割が明確な時もあれば、そうでない時もある。どっちが幸福かわからない」と言われてもまだ「その時が来るまで、乗り越えられるかわからないってことですね…」っと不服そうなバーナム。

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バーナム、ウザい。たまには素直に助言に耳を傾けるか、素直な態度で反論するか、工夫してほしいかも。

しぶしぶタイムクリスタルを移そうと掴んだところ、エンタプライズに何かがぶっ刺さって、AIに取り込まれたリーランドが乗り込み、メインキャストがほとんど抵抗もできないまま全員倒れていく光景が伝わってきます。

懐かしのエンタプライズ号!

「遠隔自爆」の命令を設定し、ディスカバリー号を離れるパイク船長、サルー、バーナム。

ピカピカのエンタプライズ船内は、昔よりも広めです。※エンタプライズ号はオリジナルシリーズ(TOS)のスターシップです。

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ターボリフトが物理的にノズルを操作しないと動かないところまで再現されています。スポックのステーションは、過去作とは反対側の画面右側でした。ん?、時代が一番古いアーチャー船長のエンタプライズ号では、バルカン人のサイエンスオフィサーのティポールは、今のスポックと同じ位置にいたわけですが、カーク船長のエンタプライズ号ではサイエンスオフィサーであるスポックは左側が定位置でした。

ブリッジは、大まかな作りは同じだけど、かなり広くなって新しいデザインになっていました。

ファーストオフィサー(No.1)が「ホログラフィックでのコミュニケーションは金輪際ありません。」みたいなことを言っていました。「もともとホログラフィック通信だったけど、Controlの件が原因で凍結され、以降はビデオ通信に変わった」みたいな流れ。

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コントロールが操るホログラフィックに人間が騙されたとしてもそれが技術そのものを禁止する理由にはなり得ないですよね?、オレオレ詐欺が起こるから電話の技術を禁止しますみたいな発想は、なんか変。

ジョージャウ皇帝も合流。開口一番、ユニフォームについて「オレンジ?、マジ?、ウエッ。」っと、テラン人炸裂で爆笑。

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制服もアーチャー(ENT)の「紺地」→ジョージャウやローカ(DSC)の「紺地」→カーク(TOS)の「カラフル」なオレンジに変わったのがこの頃だという設定にしたんですね。

そういえば、キャプテンパイク初登場の際に黄色のユニフォームの事を「新ユニフォーム」だと紹介してましたっけ?

「カラフルですね。」って、No.1にドン引きされていましたけど。

やっぱり「球体のデータ」は壊せない

さて、肝心のディスカバリー号の破壊ですが、遠隔自爆が執行されず、エンタプライズ号からフォトントルピードを打ち込むも、シールドに阻まれます。

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複数エピソードに渡って、この「球体のデータ」に意思があることは議論されてきたわけですから、そりゃそうだろ…って感じ。

そして、クルーが乗り込んできたリーランドに全滅にされるビジョンが再びバーナムを襲います。そして、パイク船長がクルーへの指示を出しているのを「やめろ!」っと制止するバーナム。

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毎回毎回、キャプテンパイクに対して無礼な行動をとる感じ悪ーいバーナムさん。いつ礼節を学ぶのか?、第3シリーズは、バーナム抜きで、「キャプテンサルーと愉快な仲間たち」でもいいんだよ。「キャプテンジョージャウと苦労する部下たち」でもいいかも。

レッドシグナルのナゾと第5のシグナル

んで、またいつもの通り、世界の中心マイケル・バーナムが「クリスタルがあるじゃない。それでディスカバリーを未来に転送すればいいわ。お母さんのタイムトラベルスーツ、私の遺伝子だったら使えるハズよ。お母さんが始めたことを私が終わらせるのよ。」などと、自己犠牲なのか自己中なのかよくわからない提案します。

残念なことに、母バーナムのタイムトラベルスーツは破壊されてありません。セクション31から入手した設計データで作り直しても、母バーナムしか着られない設計になっているとのこと。

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いやいや、作り直す時に母バーナム仕様を別の人用に作り変えることが出来ないなんて、三流以下の設計思想なのでは?

仮に娘バーナムに着られて、合成不可能な合金がバルクヘッドのトライタニウムから合成できて、母バーナムの記録から操縦方法もわかって、ディスカバリーが娘バーナムを追ってワームホールに入れたとしても、戻ってくる方法が見つかりません。

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日本語字幕が「チタニウム」になっていたんですけど、正確には「トライタニウム」(https://memory-alpha.fandom.com/wiki/Tritanium)だと思うよ。

パイク船長は、7つのシグナルにはそれぞれ意味があって、それがカギになると推測します。加えてスポックは、「マイケル・バーナムの実母が7つのレッドシグナルについて知らなかった謎」は、タイムトラベルスーツのレッドエンジェルは2人で、7つのレッドシグナルの方はバーナムが発信しているのだろうと推測し、パイク船長に同意します。

そして最後に「タイムクリスタル」の活性化の課題が残っています。超新星が近い不安定な赤色巨星を探してエネルギー源とするのには時間がかかりすぎるので、「(数十光年圏内の生命を全滅させてしまうけど)新星に反物質ミサイルをぶち込む」というテラン皇帝の提案がテラン人過ぎて、みんなに「ありえない」っと、ドン引きされてたシーンが爆笑でした。

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ジョージャウ皇帝のブラックユーモアがお笑い担当として定着してきた感があります。

そこに現れた5つ目のレッドシグナル。

ショートトレックで、ダイリチウムの再結晶化技術を発明者だったポー女王が治めるザヒア星です。

ショートトレックでのポーは、前女王が亡くなって惑星を継ぐことになったポー姫が即位の前に逃げ出してディスカバリー号に紛れ込んだんだけど、ティリーとの交流を通して腹をくくり星に戻るという話でした。

ヒューとポール

バタバタと準備を進めるスタメッツ(=ポール)のもとに、気まずい関係になっていたコーバー医師(ヒュー)が訪ねてきます。スタメッツは「今回の一件が片付いたら、惑星艦隊を除隊してバルカン科学アカデミーの仕事などを探してみようかと思っている」旨を伝え、「この先どんな人生を歩んでも、君が幸せであることを願っているよ」と泣かせるようなことを言います。

そして、コーバー医師は、「次にエンタプライズ号が来たら、僕はそっちに移らせてもらうよ」っと言います。

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これはさ、ヒューはよりを戻そうとしたんだけど、ポールが前に進むことを決めたから、ディスカバリー号に残れるように場所を譲ったっていう、切ない「すれ違い」シナリオかも?

ポー女王登場

トランスポーターでポーを迎えるパイク船長、バーナム、ティリー。

パイク船長からの挨拶をガン無視して、ザヒア星の挨拶のしぐさ?をして抱き合う2人。微笑ましい。

話を聞いたポーは、直ぐに空中に何やら書き始め、エンジニア長のジェットさんはそれが「核物理学で素粒子間の反応速度を計算している」と理解できた模様。

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ポーとティリーが出会った時は、音声認識のユニバーサルトランスレーターが使えないぐらい未知の星だったはずなのに、それから間もなく物理方程式を表す時の「筆記言語」が統一されるわけないじゃんね…っと、創作ドラマに心の中で大人げない事ケチをつけておりました。

ダイリチウムの再結晶化装置を改良して、クリスタルのエネルギーを活性化させれば超新星並みのパワーをチャージできるとの事。

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固体の再結晶化に使われる原理が、超新星並みのパワーを固体にチャージする目的に展開可能なの?、想像を絶しています。

超新星並みのエネルギーというのは、スポアドライブを使えば12時間でチャージできるレベルのエネルギー量らしいです。

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超新星のエネルギーが小さいのか、スポアドライブのエネルギーが膨大なのか…胞子パワーすげー。

とりあえず、未来への旅は、一方通行で、帰ってこれないらしいです。ジョージャウママは大反対。

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またボレスに行ってタイムクリスタルを貰って、930年後の技術使えば、戻ってこれるんじゃ?

さらに冒頭でバーナムの危機を感じたサレク・アマンダ夫妻がディスカバリー号を訪れ、別れのシーン。能面顔と苦痛顔の2種類しかないバーナムがサレク・アマンダ夫妻が見えた時に嬉しそうに自然な笑顔を見せたのは印象的でした。

バーナムが真心で美しい感謝の意を伝えたのも、シリーズで初めて。

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いい話も作れるんじゃん。

この後、バーナムの片道の未来への旅についてクルーに話すと、ディスカバリーに乗ってついてくると言い出します。

なのに彼氏のタイラーは、行かないことになって、2人は涙のお別れ。

それぞれのクルーもそれぞれの家族にメッセージを残します。

ありがとう、神船長!

最後にいつの間にか黄色のユニフォームに着替えたキャプテンパイクの感動のディスカバリー退場シーン。「みんなと仕事できて光栄だ!」から始まって、一人一人にコメント。

スポックには何やら言葉にしようとして、それをひっこめた後「言葉では言い表せない」っと言います。

ブリッジクルーは、仁王立ちでパイク船長を見送ります。

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これって、スター・トレックの最高の「敬意」の表し方なのかな?

最後にエンタプライズ号に戻ったパイク船長とディスカバリー号のサルーが共にリーランドを出迎えたところで本エピソードは終わりです。

最後に

もうすっかりキャプテンパイクの大ファンです。『The Menagerie』でスポックが全てを賭して彼をタレス4に連れていこうとしたのに納得です。

There are no words.

最後までお読みいただきありがとうございました。

※2020年10月26日、日本語字幕で鑑賞し、記事更新。

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