この作品は内輪向け&ファン向け臭がぷんぷんしていました。「背景や経緯を知らない人にも楽しいと思ってもらえるんだろうか?」なんてことを心配しながら鑑賞しました。
そんなことを考えてしまうとは、なかなかのスタートレックファンになったものだと、笑っちゃいます。
『キングダム・ハーツ III』もそうだったし、第3作目ってそういう風になっちゃうのかな?
基本情報
原題 | Star Trek III: The Search for Spock |
邦題 | スタートレック III:ミスター・スポックを探せ! |
タイプ | SF |
公開日 | 1984年6月1日 |
監督 | レナード・ニモイ |
脚本 | ハーヴ・ベネット |
原作者 | ジーン・ロッデンベリー |
おすすめ度 | 2.5 (1~5点) |
トレーラー
あらすじ
エンタプライズ号のクルーが爆発に巻き込まれて全滅するのを救うため、自己犠牲を払って殉職したMr.スポック。彼の魂が同僚のボーンズの脳内に囚われていることが分かり、ボーンズに憑依したスポックとスポックの父サレクの依頼で、スポックの魂をバルカン星に返すため、カークとブリッジクルーはエンタプライズ号を盗み、宇宙へ繰り出す。
そしてテラフォーミングの為に開発された「ジェネシス」技術を兵器利用しようとたくらむクリンゴンのバトルクルーザーと鉢合わせする。
脚本、世界観
この作品は、前作『スタートレック II: カーンの逆襲』の後編と言っていいほど、前作とのつながりが強いです。前作で殉職したスポックの魂を救う、前作で完成された「ジェネシス」システムの欠陥を発見する、前作でのゲストキャラが継続して出てくるなど。
前作を見ていなくても、主要メンバーは才能・個性が豊かでチームワークが凄そうだ、スポックは大事な人なんだろう、この技術は破壊力が凄まじいんだろう、この敵は相当残酷であくどいなど、ストーリーを追うのに十分な状況説明はありますが、IIをみてからIIIを見ると、より深く楽しめるかも。
因みに、前作をはじめとする過去作を知らないと知り得ない情報は、カーク一行は普段は品行方正で、スペースギャング的な存在ではない事でしょうか?
JJエイブラハムの『スタートレック』3部作は、この作品を観てカーク一行を無鉄砲なスペースギャングキャラだと誤解したのかも…
登場人物
スタートレックオリジナルシリーズの三羽烏といえば、カーク、スポック、ボーンズ(=Dr.マッコイ)ですが、「Mr.スポックを探せ」のタイトルの通り、スポックが殉職して抜けております。そしてなんと、監督してます。笑。
残りのキャビンクルー(スコット、スールー、ウフーラ、チェコフ)も勢ぞろいで、ファンにんまり。
メインの敵は一応クリンゴンです。オリジナルシリーズのクリンゴンの見た目は、それ以降のシリーズとはかなり違っていますが、本作のクリンゴンはおでこのぼこぼこがついているけどしっかりと役者さんの表情や個性がわかるメイクでした。
アクション、笑い
映画版のスタートレックの第1作もそうでしたが、アクションやバトルは多くありません。本作も30分に1回ぐらいちょろっとプロレス風のバトルがあったり、ちょろっと宇宙船同士の打ち合いがあったりしますが、スターウォーズのような派手な感じではありません。
どちらかというと、未知の探索、自然の脅威、科学技術の脅威、不利な状況などから知恵を絞って生き残る系のスリルを楽しむ感じです。
映像美
1984年の作品ですから、2020年のSFのCGと比べると、はるかに劣ってはいますが、描きたかった世界は伝わりますし、それが魅力的なので、あまり気になりませんでした。
※個人的に昔のB級SFを見慣れ過ぎて、免疫があるだけかも…
音楽
メインテーマがくどい以外は何も感じなかったので、過去作よりも音量を絞ってくれたのかな?
以降、「感想」と「最後に」は、ネタバレ注意です。問題なければ「次へ」をどうぞ。
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