今回購入したのは、ヘッドフォンやイヤホンの有名メーカー、オーディオテクニカのゲーミングヘッドセット(マイクもついているやつ)です。
8月現在、数か月間使った後の感想です。

Amazon、オーディオテクニカ ATH-GDL3 ゲーミングヘッドセット/開放型/PC/PS4/PS5/Switch/Xbox One/取り外しマイク / 3.5mmステレオ4 極ミニプラグ/
ヘッドフォンには、密閉型と開放型があって、ゲーミングヘッドセットは大抵の場合、密閉型なので、めちゃめちゃ蒸れます。
ハウジング(イヤーカップのとこ)が密閉されていない、「開放型」はゲーミングヘッドセットでは珍しくて、今、ゼンハイザー、コルセア、Razerなどからも出てるけど、ラインナップは少な目です。
今回購入したのは、オーテク、ATH-GDL3の「迅竜 ナルガクルガ」モデルです。
音質は明瞭
なによりもまず音質から。
音質を一言でいうと「明瞭」です。
「精細」と感じるほどではありませんが、この価格帯では優秀な「明瞭さ」だと感じました。
ただ、最初の3日間、画面酔いで苦しみました。
箱からの出したての状態では、かなりキツイ音がしていたためです。
ヘッドフォンは、エイジングと言って、しばらく音を出して慣らす期間が必要なのは普通のこと。
個人的にこれまで「こもりを取る」ためのエイジングをしたことはあっても、「尖りを丸める」方向のエイジングをしたことがなかったので戸惑いました。
音域のバランスについては、よそのレビューに高音が強いと書いてありました。
エイジング後も高音は明るい(強い)とは感じますから、酷いと感じるレベルではありませんが概ね同意。
ですが……
他のレビューには、低音が控えめ、中域が凹んでいて、高音が前に出てるとも書いてありましたが、私には低音が小さいようには聞こえません。
けっこうしっかり出てますよ?
ただ、低音は高音に比べ解像度が低めには聞こえます。
ドラムやベースなどの低音域の音の粒立ちがマイルドに感じるだけで、悪い音ではないと思う。
籠って聞こえるほどではありません。
高音域は音量が大きいから聞こえやすいというより、よく分離してハッキリ聞こえるという印象です。
凹んでいるという中域については、ゲーム中にはほとんどわかりません。
ただ、ボーカルが遠く感じる曲もあるので、それを中域が凹んでるっていうのかな?
音が小さいから遠く聞こえるのかも?
時期的にサモラン以外にティアキンも遊んでますが、違和感のない音ですよ?
音域のバランスに敏感な人って、なんかかっこいい。
けど、ぶっちゃけ私にはわからん。
参考にならなくて、ごめん。
高音は「精細」寄りの「明瞭」で、低音は「明瞭」というレベルで、中域は違和感がないから、価格に対してお得感は残る音質だと思う。
定位は自然
ゲーミングヘッドセットは大抵の場合、定位の調整に拘りがある場合が多いので、他のゲーミングヘッドセットからの乗り換えだと、定位の調整の違いが画面酔いというか、音酔いに繋がったんだと思います。
私の普段使いのゲーミングヘッドセットは、Arctis Nova Pro Wirelessで、この二つは定位感が結構違います。
Amazon、Steelseries Arctis Nova Pro Wireless
でもATH-GDL3も慣れたら画面酔いしなくなったので、ATH-GDL3が初めてのゲーミングヘッドセットなら、違和感なく使えるかもしれません。
私はFPSはしないので「慣れたら酔わなくなる」としか言えませんが、そこそこ自然な定位感です。
私が遊ぶゲームの中で音の位置が大事なのは、TPSのスプラ3のサーモンランですが、オオモノシャケが近づいてくる距離感とか、方向が分かりやすくていいですよ。
※何故かテッキュウだけどこに出たかわからないので、カメラで確認してます。
敵がガンガン湧いて音も大忙しでも、音がもたついて感じることはありません。
ごちゃごちゃしているのは盤面であって、音ではない……
開放型、いい!
定位の調整やドライバーの音質よりもハウジング内の音響の差が音の違いを感じさせますね。
開放型、いい!
ハウジングというのは、ヘッドフォンの耳カップの内側のつくりのことで、開放型だと音がヘッドフォンのカップの外に抜けてくれ、反響音が少なくてすみます。
そもそも設計が、音漏れをさせる設計の商品です。
ATH-GDL3は、そこまで音漏れが大きくありませんが、それでも設計自体が音漏れを促す作りなのですから、公共の場で使うようなことは想定されていないと思います。
サモランの場合、でんせつ400あたりで混戦すると「ほんっとうるさい!!」ってなるほど音の数が多いのですが、ほとんどのゲーミングヘッドフォンが密閉型で、ハウジング内の反響音も影響して、頭が痛くなることがあります。
開放型だと、反響音は外に抜けてくれるので、かなり頭がラクになると感じます。
音が多すぎると頭が痛くなる人とか、試してみてもいいかも。
軽いから疲れにくいというのもありますが、個人的には「音が外に抜けてくれる」のも疲れにくさに大きく寄与していると感じました。
但し、音が外に抜けることで臨場感が減ると感じる人もいるかもしれません。
例えば、スプラでサーモンランをするためにクマさん商会に入ると、密閉型のヘッドフォンだとハウジング内の反響音も合わさって、「地下の狭い空間」な臨場感が醸し出されますが、開放型だとスッキリしちゃうみたいな。
音楽で最も影響を受けるのはEDMでした。
エレクトリック・ダンス・ミュージック、ね。
EDMは、密閉型のヘッドフォンの中の反響音が加わって曲が完成すると感じる曲も多いので、正直、開放型では寂しい曲もある。
逆に、ピアノの響きにこだわって音づくりしているピアニストの曲とかは、ヘッドフォン内の反響音がアーティストの作った響きを邪魔しなくて、凄くよかった。
音楽用のヘッドフォンでも、「抜け感」を好む開放型派と「残響感」を好む密閉型派が分かれているので、まぁ、好みとしか、言いようがない。
個人的には、サーモンランには、開放型が良かったと、結論付けました。
はい。
つけごこち
購入の主目的であった耳の蒸れ問題が解決して、大満足です!
うちには3つのゲーミングヘッドセットと3つの音楽用のヘッドフォンがありますが、つけごこちはNo.1です。
何しろ疲れにくいんです!!
本体重量が227gで軽い。
開放型で音もスッキリ。
側圧があまりきつくないのがありがたい!
そして、ヘッドバンドタイプなのが、頭に負担がかからなくていい!
ウチの6つのヘッドフォンの内、5つがヘッドバンドタイプです。
他のタイプは荷重が分散されなくて痛くなったり、違和感が残ったり、側圧を強くして安定させる設計が頭痛に繋がったりするから、1つを残して全て売りました。
疲れにくい設計を選んでくれて感謝です。
因みに唯一残している「非ヘッドバンド」タイプは、名機ゼンハイザーHD650/HD6XXです。
これはヘッドフォン好きが必ず所持している鉄板ヘッドフォンだから、仕方ない。
↓因みにこれね↓
Amazon、ゼンハイザー(Sennheiser) ヘッドホン HD 650
話をATH-GDL3に戻すと、ヘッドバンドは大きめで、一番短くして使っています。
お子様には不向きかも?
ハウジング(耳カップの大きさ)も、大きすぎず、小さすぎず、いい感じに、耳が中に収まっています。
私の場合は、眼鏡のつるの先までちょうどハウジングの中に収まっている感じなのか、眼鏡が浮いてこないのもいい!
クッションの素材はメッシュで、ふかふかって感じでもないですが、側圧がきつくないので全然気にならない自然な装着感です。
個人的には、結局、音質よりも「着け心地」でずっと使い続けるかどうかが決まるので、今回のATH-GDL3 NARは大当たりでした。
今後、「夏は、コレ!」って感じになりそうです。
ダメなところ!
「夏はコレ!」というのは、「冬はしまい込む」って意味です。
何が不満かと言うと、付属のケーブルが短すぎること。
Nintendo Switchにつなぐときに使う3.5mmの4極ケーブルが1.2メートルしかないんです。(コントローラーにイヤホンジャックがないから本体に直刺し)

1.2メートルって、何?
どうやって使うの?
デスク使用でも短いよ?
って、なりました。
PCにつなぐときには、マイク用の専用線が分かれている3メートルの特殊なケーブルも同梱されているんですが、PCの時はDACを通すから、結局3.5mmの4極プラグがついているのが長い方が良くないですか?
せめて2メートル!
1.2メートルって……
意味不。
無線ヘッドセットに慣れ切った私は、不用意に立ち上がったり、ソファーにもたれたりして、何度もSwitchの本体を倒しました。
その結果、Switchからガーガー音がするようになり、有機ELモデル買いました。
そして、その有機ELモデルも、もうすでに10回以上倒したり、落っことしたりしています。
1.2メートルは、ムリゲー!
PCでDACを通して音楽の聞き比べをした時なんて、PCを引っ張り出した。キャスター付きの台に乗せてなかったら聞き比べ不可だったよ。
短ぁい!
といっても……
4極→4極の延長ケーブルを買えば解決するんですけどね。
こういうの↓
Amazon、UGREEN イヤホン 延長コード 3.5mm オーディオケーブル 4極/TRRS
高いものじゃないから、さっさと買えばいいのに……
と、自分でも思います。
ええ。
解決ですね?
不満はそのくらいです。
敢えて付け加えるとすれば、もう一本の付属ケーブルが妙にきつく結んであって、いまだにほどき方がわかんないってことです。
マイクの線と音楽の線が分岐してる3メートルのやつね。
使わないから、一度もほどかないまま売ることになるかもしれません。
笑。
とりえあず、今のところ、「ワイヤレス」で「開放型」のゲーミングヘッドセットは世の中に存在していないみたいなので、今回買ったATH-GDL3 NARを売って別のものを購入する予定はありません。
注意点といえば、注意点
スマホにプスっと刺して使うのには、音量が小さいと感じる人もいるかもしれません?
スペックには、出力音圧レベル98dB/mW、インピーダンス45Ωって書いていたので、大抵のスマホでDACやDAPなしで出力できるスペックだと思うのですが、うちの子の中では比較的音が小さめに出力されます。
といっても、大音量好き!ってわけでなければ十分だと思う。
あと、このヘッドセット、カップの向きを変える可動域が狭いです。
ゲームをするのには困りませんが、フラットにして引き出しに収納とか、できません。
それから、カップを洗いたくなった時に気付いたのですが、カップのクッションはパカっと外すタイプではなく、布の部分をひん剥くタイプです。

私はパカっと外そうとして壊すところでした。
ははは。
ちなみに、マイクは使っていないから、わかりません。
あと、音量リールは、回しにくい方だと思う。小さくて硬いです。設置場所はいいんですけどね。
あとは……
ビルド良くないことに対する不満を見かけましたが、私はそれを読むまでキシキシいうことに気付いていませんでした。
というか、「確かに、音がするね?」っと気づいた後に、他のヘッドフォンをゴリゴリひねってみたら、なるほど音がしなくて、「こぉれがビルドクオリティーか~!」ってなった。
いや、でも、そんなプリプリしたくなるほどのキシミ音はしないけどな~。
個体によってちがうのかな?
わからん。
他人のレビュは、発見があって面白かったです。
最後に
ぶっちゃけると……
よりよい音質を求めてヘッドフォンをいろいろ買ってみたけれど、結局「着け心地」が良い製品しかウチに残ってないです。
そういう意味で、オーテク、ATH-GDL3は、たぶん、ずっと売らないでウチに残り続ける名品です。
この夏は、これしか使わなかったレベルです。
ほんと良い!