今回購入したのは、ヘッドフォンやイヤホンの有名メーカー、オーディオテクニカのゲーミングヘッドセット(マイクもついているやつ)です。
発売前に注文出していたから、8月現在、数か月間使った後の感想です。
ヘッドフォンには、密閉型と開放型があって、ゲーミングヘッドセットは大抵の場合、密閉型なので、めちゃめちゃ蒸れます。
ハウジング(イヤーカップのとこ)が密閉されていない、「開放型」はゲーミングヘッドセットでは珍しくて、今、ゼンハイザー、コルセア、Razerなどからも出てるけど、ラインナップは少な目。

今回購入したのは、オーテク、ATH-GDL3の「迅竜 ナルガクルガ」モデルです。
2023年8月18日現在、まだAmazonで売ってるみたいですね。
限定モデルなのに完売していないのは、人気がなかったのかな?
いいヘッドフォンなのにね?
ナルガクルガモデルがイヤって人は、普通のATH-GDL3でもいいかもです。
アマゾンではブラックとホワイトで価格が違うみたいですね?
てか、ナルガ配色じゃない同モデルがあると知らなくて、ナルガ配色に5千円ぐらい余分にお金を払ったことに、今更、気付きました。
知らない方がいいことって、あるよね?
音質
なによりもまず音質から。
音質を一言でいうと「明瞭」です。
ただ、最初の3日間、画面酔いで苦しみました。
理由の一つは、箱からの出したての状態では、かなりキツイ音がしていたため。
ヘッドフォンは、大なり小なりエイジングと言って、しばらく音を出して慣らす期間が必要なのですが……
個人的にこれまで「こもりを取る」ことはあっても、「尖りを丸める」方向のエイジングをしたことがなかったので戸惑いました。
そして気分が悪くなった。
それと、Youtubeのレビューで他のゲーミングヘッドセットとは、定位や調整が違うと言っていました。
もしかしたら、それも画面酔いの原因となったかもしれないのですが……
私の普段使いのゲーミングヘッドセットは、Arctis Nova Pro Wirelessなのですが、定位の調整の違いよりも、開放型と密閉型の音響の違いが大きすぎて、定位の調整の差は埋もれてわからんってのが私の正直な感想です。
私はFPSはしないのですわかりません。
が、シューター系だと、TPSのスプラ3のサーモンランに使っています。
オオモノシャケが近づいてくる距離感とか、方向が分かりやすくていいですよ。
※何故かテッキュウだけ、どこに出たかわからないので、カメラで確認してます。
敵がガンガン湧いて音も大忙しでも、もたついて感じることはありません。
ナルガデザイン代を引くと1万円ちょっと?
この価格は、すごくいいと思う。
それから、Youtubeのレビューやアマゾンの評価を読んでみたら、低音が控えめで、中音がもっと控えめで、高音特化みたいに書いていましたが……
確かに、箱から出した直後の音は、高音がキツイというか、乱暴にギャンギャン言ってる感じがしたかも。
エイジング後は、キツイとは言えない音になりました。
それに、先程の「低位の調整」と同じ感想になってしまいますが、音域ごとの音量の調整よりも、密閉型から開放型に乗り変えた音響の差が衝撃的すぎて、そっちを先に書くことにしますね。
音響の差とは、ハウジング内の反響音が抜けてくれるかどうかです。
サモランの場合、でんせつ400あたりで混戦すると「ほんっとうるさい!!」ってなるほど音の数が多いのですが、密閉型だとハウジング内でそれぞれの音が反響して、頭が痛くなります。
開放型だと、反響音は外に抜けてくれるので、かなり頭がラクになると感じます。
でも、スプラの場合、ヘッドフォンの中で反響音も音作りの計算に入れられてる気がしなくもないので、開放型の方がベターとはいいません。
音が多すぎると頭が痛くなる人とか、試してみてもいいかも。
軽いから疲れにくいという意見もありましたが、個人的には「音が外に抜けてくれるから」疲れにくいと感じました。
但し、音が外に抜けることで臨場感がへっちゃいます。
例えば、スプラでサーモンランをするためにクマさん商会に入ると、密閉型のヘッドフォンだとハウジング内の反響音も合わさって、「地下の狭い空間」な臨場感が醸し出されますが、開放型だとスッキリしちゃうみたいな。
音楽で最も影響を受けるのはEDMでした。
エレクトリック・ダンス・ミュージック、ね。
EDMは、密閉型のヘッドフォンの中の反響音が加わって曲が完成すると感じる曲も多いので、正直、開放型では寂しい曲もある。
例えば、Aviciiの『Heaven』とかは、向いてないと思った。
逆に、ピアノの響きにこだわって音づくりしているピアニストの曲とかは、ヘッドフォン内の反響音がアーティストの作った響きを邪魔しなくて、凄くよかった。
曲との相性でヘッドフォンを乗り換える私みたいなタイプがどのくらいいるのか知りませんが……
音楽用のヘッドフォンでも、「抜け感」を好む開放型派と「残響感」を好む密閉型派が分かれているらしいので、まぁ、好みとしか、言いようがない。
個人的には、サーモンランには、開放型が良かったと、結論付けました。
はい。
あと、低音が控えめ、中域がより控えめ、高音が前に出てるっていう多くの人たちの感想については……
私には低音が小さいようには聞こえません。
なんででしょうね?
けっこうしっかり出てますよ?
音楽を聴くと「丸く、暖かめ」に聞こえます。
ただ、低音は高音に比べ解像度が低めには聞こえます。
それでも、高音は3万円クラスの「精細」寄りの「明瞭」で、低音は値段相応~2万円弱クラスの「明瞭」って感じのイメージで、お得感は残る音質だと思うけどな~。
籠って聞こえるほどではありません。
あと、普段使っている開放型ヘッドフォン(Hifiman Sundara)より遅い分、ドラムやベースなどの低音域の音の粒立ちがマイルドかな。
その分、高音域に注意が行きやすい感じはします。
でも、高音域は音量が大きいから聞こえやすいというより、よく分離してハッキリ聞こえるという印象です。
凹んでいるという中域については、ゲーム中にはほとんどわかりません。他のヘッドフォンでもサーモンランをしてみましたが、BGMが違って聞こえるということは、ない。
時期的にサモラン以外にティアキンも遊んでますが、違和感のない音ですよ?
音域のバランスに敏感な人って、なんかかっこいい。
けど、ぶっちゃけ私にはわからん。
ごめんね。
音楽についても、中域が凹んでいるようには聞こえない。音はちゃんと聞こえる。音量が小さいように感じない。
ただ、ボーカルが遠く感じる曲もあるので、それを中域が凹んでるっていうのかな?
音が小さいから遠く聞こえる、みたいな?
でも、定位がいいとバンドの各楽器の配置が分かるとかいうじゃない?
実際にボーカルが遠くに立っているのが忠実に再現されている可能性もない?
このアレンジが好みな人は、いそう。
嫌いな人も、いそう。
あえて低音と中域にケチをつけるとすれば、ドライバー自体が出す音の質感のせいで、いつものヘッドフォンより渋い音に聴こえるって感じでしょうかね?
インクがシャケに当たる音とか、夏には使いたくないヘッドフォン(Arctis Nova Pro Wireless)と結構違う。
Arctis Novaのイカちゃんはチャラくて、このATH-GDL3は渋い。
なんというか、ヘッドフォンは「自然な音」を再現するのが上手い方が良いっていうじゃないですか?
そういう意味で、ATH-GDL3は、多くのメーカーが採用している音色に近いというか、ヘッドフォンによくある音っていうか、そういう安心感のある音で……
Arctis Novaはネオジニウムドライバーで音色にチャラい個性があるって感じだから、ATH-GDL3の方を好む人が多そう。(テキトー)
つけごこち
購入の主目的であった耳の蒸れ問題が解決して、大満足です!
多くの人にとっては本体重量が227gで軽いのがいいらしいです。
普段380g~500gぐらいのヘッドフォンを着けているので、「軽い!!」とは、感じます。
でも、個人的には「疲れ方」は、「重さ」よりも「フィット感」や「精細さ」で巻き返されるので、このヘッドフォンが一番つかれないとは言えない。
個人的にありがたいのは、側圧があまりきつくないこと。
オーディオテクニカは、凄く有名なヘッドフォンメーカーで、音は好きなんですが、他の商品を買ったときに側圧がきつくて、売っちゃったことがあったんで、心配していました。
が、これは、側圧が「やや緩い~普通」ぐらいで、大丈夫でした~!
ただ、バンドが大きめで、一番短くして使っています。
お子様には不向きかも?
開放型で、疲れにくく、蒸れはないし、快適です。
ハウジング(耳カップの大きさ)も、大きすぎず、小さすぎず、いい感じに、耳が中に収まっています。
私の場合は、眼鏡のつるの先までちょうどハウジングの中に収まっている感じなのか、眼鏡が浮いてこないのもいい!
クッションの素材はメッシュで、ふかふかって感じでもないですが、側圧がきつくないので全然気にならない自然な装着感です。
個人的には、結局、音質よりも「着け心地」でずっと使い続けるかどうかが決まるので、今回のATH-GDL3 NARは大当たりでした。
今後、「夏は、コレ!」って感じになりそうです。
ダメなところ!
「夏はコレ!」というのは、「冬はしまい込む」って意味です。
何が不満かと言うと、付属のケーブルが短すぎること。
コントローラーにイヤホンジャックがないSwitchにつなぐときに使う3.5mmの4極ケーブルが1.2メートルしかないんです。

は?
1.2メートルって、何?
どうやって使うの?
デスク使用でも短いよ。
って、なりました。
PCにつなぐときには、マイク用の専用線が分かれている3メートルの特殊なケーブルも同梱されているんですが、PCの時はDACを通すから、結局3.5mmの4極プラグがついているのが長い方が良くないですか?
せめて2メートル!
1.2メートルって……
意味不。
だから、Switchにつなぐときは、Switch付属のHDMLケーブルもあまり長くないので、4Kテレビからピローっと伸ばせる限界のところにコーヒーテーブルを置いて、そこにSwitch本体を置いて、更にソファーから前傾姿勢気味でゲームしてます。
そして、無線ヘッドセットに慣れ切った私は、不用意に立ち上がったり、ソファーにもたれたりして、何度もSwitchの本体を倒しました。
その結果、Switchからガーガー音がするようになり、有機ELモデル買いました。
そして、その有機ELモデルも、もうすでに10回以上倒したり、落っことしたりしています。
1.2メートルは、ムリゲー!
PCでDACを通して音楽の聞き比べをした時なんて、PCを引っ張り出した。キャスター付きの台に乗せてなかったら聞き比べ不可だったよ。
短ぁい!
といっても……
4極→4極の延長ケーブルを買えば解決するんですけどね。
こういうの↓
高いものじゃないから、さっさと買えばいいのに……
と、自分でも思います。
ええ。
解決ですね?
不満はそのくらいです。
敢えて付け加えるとすれば、もう一本の付属ケーブルが妙にきつく結んであって、いまだにほどき方がわかんないってことです。
マイクの線と音楽の線が分岐してる3メートルのやつね。
使わないから、一度もほどかないまま売ることになるかもしれません。
笑。
とりえあず、今のところ、「ワイヤレス」で「開放型」のゲーミングヘッドセットは世の中に存在していないみたいなので、今回買ったATH-GDL3 NARを売って別のものを購入する予定はありませんけどね。
注意点といえば、注意点
スマホにプスっと刺して使うのには、音量が小さいと感じる人もいるかもしれません?
スペックには、出力音圧レベル98dB/mW、インピーダンス45Ωって書いていたので、大抵のスマホでDACやDAPなしで出力できるスペックだと思うのですが、うちの子の中では比較的音が小さめに出力されます。
といっても、大音量好き!ってわけでなければ十分だと思う。
Switchのイヤホンジャックは、4極なので、ヘッドフォン側の音量リールを調整すると最大音量は聞いていられないレベルまで上がりました。
スマホの場合、機種やつなぎ方によっては、「音、ちっちゃ!」ってなるかも?
あと、このヘッドセット、カップの向きを変える可動域が狭いです。
ゲームをするのには困りませんが、フラットにして引き出しに収納とか、できません。
それから、カップを洗いたくなった時に気付いたのですが、カップのクッションはパカっと外すタイプではなく、布の部分をひん剥くタイプです。

私はパカっと外そうとして壊すところでした。
ははは。
ちなみに、マイクは使っていないから、わかりません。
あと、音量リールは、回しにくい方だと思う。小さくて硬いです。設置場所はいいんですけどね。
あとは……
ビルド良くないことに対する不満を見かけましたが、私はそれを読むまでキシキシいうことに気付いていませんでした。
というか、「確かに、音がするね?」っと気づいた後に、他のヘッドフォンをゴリゴリひねってみたら、なるほど音がしなくて、「こぉれがビルドクオリティーか~!」ってなった。
いや、でも、そんなプリプリしたくなるほどのキシミ音はしないけどな~。
個体によってちがうのかな?
わからん。
他人のレビューって、発見があって面白かった。
最後に
ぶっちゃけ、サーモンラン時の音的には、Hifiman Sundaraが一番好き。
気になる人いるかもしんないから、一応はっとく。
しかしね、お気にいりのヘッドフォンの側圧の強さや着け心地が快適でない場合、結局、次善策を取ることもあるのが現実ってもんで……
そういう意味で、オーテク、ATH-GDL3は、非常に好ましい次善策です。
この夏は、これしか使わなかったレベルです。
はい。