いきつけのお茶屋さんのおばちゃんは、福建省の出身で、彼女の好物がこの大紅袍です。
大小さまざま、大紅袍の専用袋を準備しています。
福建省の武夷山のお茶は、岩盤に張り付いて生えているらしく、そのお茶も岩味がします。
私は最初は好きじゃなかったのですが、買いに行くたびにおばちゃんが飲ませてくれるのと、お土産に小包装を10袋ぐらいくれていたので、飲みなれて大好きになりました。
武夷山の岩味
武夷山のお茶は、今回の大紅袍のような半発酵の青茶の他、全発酵の紅茶もあります。紅茶の中で一番高額だとされる「金駿眉」、「銀駿眉」や、かつては竜眼でいぶしていたといわれる「正山小種」(ラプサンスーチョン)などです。
どれも独特の岩味がします。私は岩味はさほど好きではないので、「坦洋工夫」のファンです。どれもおいしいですけれどね。
大紅袍、抽出前、干茶
なんだか黒いです。折角だから、他の青茶と比べてみました。
左が「人参烏龍」で人参をまぶしているので本来の葉の色は見えません。真ん中が今回の「大紅袍」です。そして右側が「鉄観音」。
同じ青茶でもこんなに違うんですね。見た目と味は関係ないですけれど、勝手な想像では、黒い方が発酵度が高そうです。
大紅袍、水色、茶湯
ん。んまい。
水色はほんのり橙色がさしています。鉄観音はもっと黄色い感じです。
半発酵の青茶といっても、清香系の鉄観音と、岩茶では味が全然違います。同じチャノキのはずなのに、面白いです。
それから、鉄観音は「蓋碗」で飲みますが、大紅袍は「紫砂壷」を育てている人がいますね。
サントリーの烏龍茶は、どちらかと言えば鉄観音より大紅袍に近いと思いますが、近いだけで違う味です。
ラベルに福建省って書いていますよね…。福建のお茶はいろいろ飲んでいますが、同じものがまだ見つかっていません。
というか、サントリーの烏龍茶の味を忘れつつあるので、次回帰国時、温めて飲んでみます。
大紅袍、抽出後、葉底
これ、よれよれで、開くのが大変でした。
葉の長さは5cmです。初めて気づいたのですが、右側の葉っぱの様に先っぽをちぎって、葉の中に穴をあけているものの方が多かったです。完全な葉っぱを探すのが大変でした。
次回は、久しぶりに蓋碗で飲んでみますかね。