「ネット断ち」をしたら、傍にいる人が見えてしまった


年2回、2週間ずつの「ネット断ち」を試みています。

普段インターネット依存度が高く、人付き合いが良い方とはいえません。無理に社交的になる必要はないと考えています。

そんな中、ネット断ちは、親しい人たちまで無視して暮らしちゃっていることに気付かされる大事なイベントです。

傍若無人(傍に人無きがごとし)って、周りに他の人がいないかのように自分勝手に振る舞う事ですが、インターネット依存度が高いと、画面ばっかり見ていて、実際に周りにいる人たちが見えていないことに気付けなくなるという意味で、傍若無人かも。

怖いツールだなぁと思います。

ネット断ちの効果

定期的な短期のネット断ちをするようになって3年、
私がネット断ちの効果と考えているのは以下です。

  1. インターネット依存度が少し下がる
  2. 自由時間が増える
  3. 社交的になる
  4. インターネットで楽しんでいることがわかる

インターネット依存度が下がる

普段仕事を終えて、帰宅した後、ついつい長々とネットにはまり込んでしまいます。

気付かぬうちに、オンライン時間がどんどん長くなっていって、毎日寝不足気味。

うっすら良くない状態だとはわかるのですが、じわじわと侵食してくる感じで、なかなか上手くコントロールできていません。

実際にネット断ちをすると、スッキリ憑き物が落ちたかのような気分になり、依存気味だったんだな~っと、危機感が生まれます。

自由時間が増える

インターネットも自由時間に行っているのに、しばらくネット断ちをした後は、「拘束」されていたかのように感じます。

体力もお金も大きな負担なく遊んでいられるので、長時間化します。

一旦はじめると寝るまで貼り付いて、他の事をやりたがらなくなります。インターネット以外の事は、途中で集中力がきれたり、体力の限界を迎えたり、飽きたり、種々の理由でインターネット程長時間「拘束」されません。

ネット断ちをしている期間は、一日にこんなに多くの種類のことが出来るのか!っと、新鮮な気持ちになります。

さも自由時間が増えたかのような錯覚に陥ります。

インターネットで数件だけ軽く調べものして、リアルライフで実行してみる。っというようにバランスを保てればいいのですが、実際には、インターネットでダラダラ調べ物をしただけで、時間が無くなる。でも何となく満足してしまいます。

ネットを断つだけで、時間が増える感覚に妙にハマって定期的にネット断ちがしたくなります。

ネット断ちをすると社交的になる

さて、時間が出来て、いろいろやろうと思っていたことが片付いてくると、手持無沙汰になります。

それで、よく出かけるようになります。

一人で出かける事もありますが、しばらくすると誰かの顔が思い出されたりして、声をかけてみるようになります。

めったにこちらからは連絡しないので、映画や食事に誘うと快諾してくれたりして、ちょっと嬉しかったりします。

普段は自分が興味がある事しか見ていないので、友人の近況や最近ハマっているものなどは、興味がある内容ばかりではありません。でも世界が広がります。

興味がなかった、存在すら知らなかった、色々なモノやコトに共感できたりするのが、不思議です。周りの人たちに流れた充実した時間を垣間見ることができます。(私は他人の自慢話は好きです。愚痴は嫌い。)

私が全く知らない世界で楽しそうにしている友人をみて、今までこの人のことが見えていなかったんだな…っと感じます。

ネットでは、興味のある内容だけに浸っていられますし、興味がある分野で活躍しているブロガーさんの記事を拝読すると、心打たれます。でも、見ず知らずの人の活動進捗が更新される(=与えられる)のを待っているだけです。

普段、字面を追っているだけなので、相手の表情、声色などが変わったり、リアルタイムで相槌が返ってくることすら新鮮なことがあり、私ってかなりやばいんじゃ?って思っちゃいます。

会いに行って、食事を食べて、帰宅してなどの時間が非効率な気がする時もありますが、この辺りは、慣れの問題もありそうです。デジタルデトックス頻度を増やすと、社交周りの面倒くささが減るかもしれません。

いずれにせよ、友人たちに会うと、今まで自分の世界に引きこもって、周りの人が見えていなかったんだな…っと身が引き締まります。

インターネットで楽しんでいることがわかる

ネット断ち期間は、お気に入りブログや動画配信の未読が貯まって、ネット再開後「ため読み・視聴」ができるのを心待ちにしていたりします。

普段何となく読んでいるブログ・ニュースフィードと自分が楽しみにしているサイトの差が明確になります。

そしてフィードリーダーに自分が心待ちにしていたサイト以外は断捨離します。

ネット断ちの方法

物理的に不可能な環境を作るのが最もスムーズです。

私の場合は、外国暮らしなので、一時帰国時にネット断ちを決め込んで、普段インターネットに使っているデバイスを持ち帰らないことによって、インターネットをしなくなります。

ネット断ち、失敗原因

実は2016年も、2017年も、完全には断てませんでした。

主な原因は…

  1. 銀行口座などへのログイン(大抵これがスタート地点)
  2. 待ち合わせ場所や食事に出かけるレストランの調査(社交のためだからと自分に言い訳)
  3. ネットショッピング(日本にいる間に買わなきゃ!っと自分に言い訳)
  4. 仕事(仕方ないよね←)

もっと自制心を持ちなさいよ…
の、一言に尽きます。

自分の世界にこもりすぎるのは怖い

祖父母が痴呆になる前に、人の話を聞かない時期があったように思います。

年をとったら誰しも我が儘になるから…っと、周囲は寛容で、それ自体に問題はありません。

ただ、あれは社交力が落ちていたんじゃないかと思い当りました。

敵意なぞ全くないのに、他人と上手く協調できなくなる感じ。

ネット断ち期間は楽しくはあるのですが、疲労も激しく、特に「社交の筋力不足」を感じます。

ネットではその場で相槌を打ったり、返事をしなくていいですからね。

仕事は、お金を頂戴しているので、割り切っていますが、気が緩むと十分な反応を返していなかったりします。

ネット時間は、何の反応もしなくていいですからね。反応しなきゃいけないこと自体が最初は不慣れって、どう考えても末期。

ネットから少し離れて、傍らにいる人をちゃんと見てみるのって、結構大事なことな気がします。


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