『ピカード』の第2話のレビューですが、最初からネタバレ全開なので、ご注意ください。※字幕なしの英語環境で見ているので、ところどころ印象が違うかもしれません。
火星基地滅亡とアンドロイドF8
第2話は、過去の火星のシップヤード滅亡に至る回想スタート。First Contact Day (地球人がはじめて異星人であるバルカン人と接触した日)の火星。
事件を起こしたF8型のアンドロイドが倉庫みたいなところに詰め込まれていて、シフトが来ると出してもらえるっぽいです。データが自室をもち、自由時間に趣味の活動に勤しんでいたのとは対照的です。
TNG(S2、E9)、『The Measure of a Man』で、データを守るために、果てには将来的にアンドロイドがProperty(所有物)として奴隷のように扱われないようにするために当時キャプテンだったピカードさんはコマンダーデータがスターフリートを辞任することを選べるようにするために、簡易法廷で戦ったんですが、後にモノ扱いに近い状況になってしまったようですね。
兎も角も、同僚にちょっとバカにされたっポイ感じの扱いを受け、心はないモノとして扱われていたアンドロイドF8が何者かにハッキングされて、火星基地を破壊してしまいます。
ピカード邸のおばちゃんは元ロミュランスパイ
ロミュランのインテリジェンス(秘密情報部、秘密警察)といえば、タルシアーですが、ピカード邸のお世話係達が元タルシアーだったことが分かります!
おばちゃんのかっこよさがつまびらかになり素敵でした。おじちゃんもタルシアーっぽいですが、おばちゃんに比べたら控え目ですね。
更に、タルシアーは表の秘密警察で、その裏に更に「Zhad Vash」という、タルシアーの発足前から活動している究極の秘密の組織の存在が紹介されます。
最近のスタートレックは、スパイがのさばっていますな。
第一話でアッサリと死んでしまった主人公ダージの部屋に侵入し、スパイ道具を使って何があったかを再生するおばちゃん。どうやらダージの部屋の記録は何者かによって上書きされてしまった模様。
そして「Zhad Vash」が、ありとあらゆる人工知能を禁忌しており、ロミュランにはアンドロイドもその他のロボも存在しないが、何故そうなったのかは究極の秘密であるという事が語られます。
全ての情報が上書きされた以上、その作られた情報の中から齟齬を探し出し、ダージの双子の片割れが地球外にいることを発見します。
おばちゃん、かっこいい。
うん。前回、ボーグキューブにいて、ロミュラン男性といい感じになっていたよ。
双子の片割れソージと謎の男
と、いうわけで、シーンはボーグキューブへ移り変わります。シーンがコロコロ切り替わるのはスタートレックのお馴染みですが、かなりスムーズに切り替わるように組まれています。
ソージは、いい感じになった男性と一晩を過ごした模様。「ボーグキューブって、美しいね」という男性ナレクに、「これはタダの遺跡よ。ボーグキューブは神聖で全能なのよ。」と返すソージ。
やばい。この人、カルト系の何かだ。全能(Omnipotent)という言葉は「Q」を形容するのに使われる言葉です。早く出てこないかな…
しばらくイチャイチャした後、互いに関係を秘密にすることを約束します。うーん。ダーク。
ご病気のピカード
自宅でお茶を飲んでいたら、主治医が訪ねてきます。脳の一部に異常があることが分かって、割と深刻だからでした。対処療法はあり、進行の早い遅いはあるものの、いずれは同じ末路に至るとの事でしたが、それでも宇宙業務に奉仕可能であることの証明書を発行してほしいと頼みこみます。
ここでもTNGの最終話、『All the Good Thing』が思い出されます。エンタプライズ号を降りて25年後のピカード船長の最後のミッションに協力を頼んでも、かつてのクルーから妄想だと疑われてしまう原因になった脳の病気があったな〜っと思って見返してみましたところ、「Irumodic Syndrome」という病気で、記憶障害になったり、幻覚を見たりするようです。
エンタプライズのキャプテン時代にも、同じ箇所に小さな異変が検知されていました。あと、ラフォージの奥さんになった憧れの女史リーアが、デイストリーム研究所の偉い人に昇進したというシーンがあったので、その内、ラフォージ夫妻が出てくるかも?
アドミラルに叱り飛ばされる
次にスターフリート本部へ出向き、復帰したいと申し出ます。
地球内の移動手段はフレームだけの「どこでもドア」で、かっこいい。
キャプテンに降格してもいいから、復帰して小さい宇宙船と最低限のチームが欲しいと頼み込みますが、アドミラルから「ふざけんな。どんだけ自意識過剰なんだよ。」っと、口汚く却下されます。せめて提督級の人物にはスターフリートの品位を保っていて欲しかったゾ。Fワードは、流石に、ダメじゃ??
スターフリートとしては、出来るだけロミュランを助けようとしたけれども、アンドロイドが火星を攻撃する以前から、惑星連邦の14種の宇宙人がロミュランのサポートを停止することを要求しており、抜き差しならない状況だったことや、数千種の宇宙人をまとめる責任があることなどが語られます。
自分は惑星連邦の理念に従っただけだと主張するピカードに「お前が惑星連邦を語るな」と怒鳴り返されて、後ずさりしてしまったピカードさん、お気の毒。アドミラルクランジー、怖いよね。わかるわかる。
ダージは3才?
この後、アグネスジュラーティー博士の訪問を受けて、デイストリーム研究所の入所予定だったけど、完璧すぎる候補者で、調べたら全ての記録が3年前に作られていたことを教えてもらいます。
お世話係のおじちゃんとおばちゃんに宇宙への旅立ちを告げるピカード。おばちゃんは猛反対。すごい剣幕でした。「そうだよ、私たち抜きでは危険だよ」というおじちゃんが、おばちゃんに「バカ!、私たち抜きとかそういう問題じゃないでしょ?、危ないから行っちゃダメ!」と怒られていて、カワイイ。
おばちゃんの皮肉のセンスとか、イギリス的でホントいい感じ。
黒幕は今作も複雑っぽい…
ピカードの訪問を受けたアドミラルクランジーは、ロミュラン人のコモドールに念のために確認するように頼むと、このコモドールが女性を呼びつけ、その彼女が、ボーグキューブの謎の男ナレクに連絡します。
「Zhad Vash」には触れなかったらしく、アドミラルクランジーがこのコモドール女性に全幅の信頼を寄せている感じでもないことが伺えます。
この女性が隠密任務失敗して、タージを殺害した上に、証拠を抹消してしまい、危うく隠密活動がバレる所だったと釘を刺され、もう片方のソージは謎の男ナレクが慎重に進めていることが分かります。
この女性、ルテネントリーゾとナレクの会話から、リーゾは人間に変装しているロミュラン人であり、コモドールとリーゾ&ナレクとは別グループっぽい雰囲気で、リーゾ&ナレクの関係も何やら特別()な感じ。
第1話でナレクが失ったと言っていた弟も、今回のリーゾも、「Zhad Vash」で子供の頃から一緒に訓練を受けた兄弟分で、実のところ2人はベッドの中で上か下かを語る仲なんじゃ?みたいなね。
そして、この通信にDSCのS2の最終話で禁止されたホログラム通信を使っているあたり、こりてないな…。
それにしてもちょっとだけ。黒幕のつながりが見えてきましたな。
新キャラRaffi登場
ところで、スターフリートに船を出すことを断られたピカードさんは、Raffiという人物を頼ります。ワインをぶら下げて砂漠っぽいところに訪ねたところ、あんまり歓迎されていない様子だったので、なにやら因縁がありそうな感じですね。
深い話はなかったので、次回が楽しみです。
最後に
ロミュランおばちゃん、気に入った!
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
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