『スタートレック:ディスカバリー』の2人目の好きなキャラは、ポール・スタメッツ中尉です。
スタートレックの他のシリーズのサイエンスオフィサーと比べると、頭2つ分ぐらいマッドサイエンティスト側に寄っています。実はいたって心優しい同僚思いのいいひとなんですけれどね。
ディスカバリーは、元々はサイエンスヴァッセル(科学研究船)で、そこの研究リーダーのスタメッツ中尉は、研究一筋の熱血科学者です。
戦争が始まって、自分の研究が当初の意図からかけ離れた軍事利用に大幅路線変更させられたことが不服ですし、この研究のせいで、共同研究者と別の船に分離され、その船が共同研究者を含め全滅に至った事に心を痛めています。
それをハッキリ口に出して抗議したり、愚痴ったりするところが共感できます。
ディスカバリーは、1シリーズ終わった今でも、メンバーの深堀がとても少ないです。共感するとか、しないとかの前に、登場人物の事をほとんど知りません。
スタメッツ中尉は早い時期に人物像が見え隠れした数少ない登場人物です。
第3話で、マイケルバーナムに対して、「あなたの戦争が始まって…」という表現を使ったりするところがグッと刺さります。バーナムが始めた戦争は自分ごとではないんですね。
戦神の様なキャプテンローカに果敢に抗議して「それなら船を降りろ」と言われて、ぶすくれたりしながらも、人命救助のために尽力する姿が涙ぐましい。
新しい超高速移動手段であるスポアドライブのナビゲーションに、宇宙生命体ターデグレート (Tardigrade)が必要だという事が判ったとき、軍人たちは軍事利用にしか考えておらず、本部から「イモムシを探しまくるんじゃ〜」などとぶっ飛んだ指令を出してきます。
そんな中、サイエンス班はこの巨大なイモムシ型の生き物の痛みを、感情を、望むものを、汲み取ろうと試みていました。
スタメッツ中尉に至っては、瀕死の危機にさらされた巨大イモムシちゃんを守るため、自身を人体実験に使ってしまったほど…
出た!マッドサイエンティスト!!
でもマッドな行動に出たのは優しさの現れ。じーん。
研究熱心ではあっても、非人道的な人間ではありません。
彼の研究はどんどん戦略の中心に組み込まれていき、ムリすることが多くなってきて、とうとう意識不明の状態になったりもしました。
第1シリーズで1番ひどい目にあっている最大の功労者です。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
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