海外のYoutuber達が揃って大絶賛だったSF映画『スノーピアサー』。この映画が好きじゃなかったのって私ぐらいかもね、なんて思いながらも勇気を出して、正直な感想を書いてみます。
初見は「一流風の映像と一流風の俳優陣で固めた駄作SF」との印象でした。
英語圏のYoutuberのレビューが軒並み高評価だったので、驚いて見直してみました。
基本情報
原題 | Snowpiercer |
邦題 | スノーピアサー |
タイプ | SF |
公開日 | 2014/02/07 |
監督 | ポン・ジュノ |
脚本 | ポン・ジュノ |
原作者 | ジャック・ロブ |
おすすめ度 | 2.5 (1~5点) |
トレーラー
あらすじ
地球温暖化対策のために各国で散布された化学物質が原因で人工的な氷河期が訪れた地球。
ウォルフォードが開発した決して止まることがない電車に乗り込んで地球を周回している列車「スノーピアサー」にわずかに生き残った人間は、前方車両に富裕層が、後方車両に貧困層が住まう超絶格差社会だった。
感想
私がこの映画をあまり好きではない理由は、貧困層の不幸描写がくどすぎるから。
貧困層を苦しめ、貶める仕組みが何重にも用意されており、それが映画が始まってから終わるまで延々と続くので、面白いと感じるチャンスがない感じ。
不幸 → アクション → 不幸 → アクション→ うんざり。
っというのが率直な感想。
脚本、世界観
SFとしての脚本は、最低ランクなんじゃないかな。フィクションなんだから何でもアリでもいいんだけど、サイエンス部分の設定が雑過ぎる気がしました。
永遠に稼働し続けるエンジンを開発できるなら、地球温暖化になんてなってなかったんじゃ?っという「そもそも」地点からつまづいてしまったワタクシ。
第一印象がよくなかった。
氷河期に地球を周回し続ける電車の車両ごとに、違う文化と社会が形成されているという設定は結構好き。
前に行くほどストーリーが確信に迫るとかだと、面白かったカモ。
でも実際には、車両を移るごとに、不幸話が重ねられるだけ。物理的に車両を前進していても、精神的には後方車両から前進せず、つまらない。
登場人物
延々と続く不幸話に耐えられたのは、それぞれのわき役のキャラが立っていて、もっと知りたいと思える堅実な役作りをしてくれていたから。
アクション系の敵役は吹っ切れていて目が離せない感じでしたが、トレーラーにも出ている富裕層たち怪演すぎて、バランスが悪い気がしました。
アクション、笑い
アクションは、平々凡々。敵役の鬼気迫る演技に支えられて「上質」に感じました。
笑いはなし。ハリウッド系じゃないから、そんなもんなのかも。芸術系映画なのかもね。
映像美
色のコントラストが上手く使われた演出でした。それぞれの車両が別世界になっていて、映像が美しいというか、設定が美しいって感じ。
「観光」気分で楽しめる所が満載。
最後に
youtubeの人気評論家たちが軒並み絶賛していたので、見返してみたのですが、苦痛でした。
アイデアは面白い映画なので、一見の価値はあります。
同類の「住むところが限られている系」なら、「トータルリコール」の方がはるかに面白いと感じたのですが、こちらはyoutube評論家から評価が低い。
こういう映画のレビューを書くのって、ちょっと勇気が要りますね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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