DCがディズニーっぽい映画を作ったら、最高のプリンセスが出来てた!という驚きの作品。ディズニーのプリンセスから見下されそうな、どっかとぼけたプリンスも、逆にチャーミングっていう。
基本情報
原題 | Aquaman |
邦題 | アクアマン |
タイプ | SF |
公開日 | 2018年12月21日 |
監督 | ジェームズ・ワン |
脚本 | デヴィッド・レスリー・ジョンソン=マクゴールドリック ウィル・ビール |
原作者 | ジェフ・ジョンズ ジェームズ・ワン ウィル・ビール |
おすすめ度 | 4.0 (1~5点) |
トレーラー
あらすじ
海底の国アトランティスから逃げてきたアトランナは、助けてくれた灯台守のトムと結ばれ、アーサーを生むが、トムとアーサーを守るため、アトランティスに戻ってしまう。
時が経ち、アトランティスの7王の一人、オームは、海を汚し荒らす地上人に耐えかねて、他の王をまとめて地上への攻撃準備を始める。
脚本、世界観
この作品はDCだと知っていたから、観るのが遅れました。DCには重苦しい作品が多いので、なんとなく先送りにしてしまいます。
でも、明るくコミカルなDCっぽくないトーンだけど、しっかりDCっぽいアクション映画です。
ジャスティスリーグのダークな人たちの知名度やファン層に頼ることなく独立してるのもいいですね。
脚本は、次回作を意識してるんでしょうけど、敢えて宙に浮かせているっぽい大きなプロットが複数あって、微妙。この点をのぞくと、ストーリー、アクション、回想、アドベンチャー、ラブなど盛りだくさんの内容でしたが、バランスが取れた脚本でスムーズに楽しめました。
陸上は自然美とダークなDC世界になりえる人間世界、海中はキラキラしたちょっとディズニーっぽい世界。敵もダークなDC世界になりえる人間敵と、海中の一枚岩になったら凄そうな個性バラバラな海中敵というように、陸上と海中で異なる世界観を楽しめます。
海中世界については、もっと深堀できたかもしれませんが、JJエイブラムスの映画のようにあれこれ詰め込み過ぎてプロットがボロボロになるよりは、「今回はゆっくりだけど次回作で深掘りします」みたいな感じの方がマシなのかも。
登場人物
とぼけて大らかなプリンスと民草の事を大切に思っているプリンセスがベタなラブを育みながら、ともに旅に出るのですが、これが素晴らしいバランスでした。
ディズニー映画のプリンセスたちから見下されるタイプの王子役のジェイソン・モモアと、ディズニーのプリンセスから性格のキツさをひいてユーモアのセンスを足したプリンセス役のアンバー・ハードの夫婦漫才みたいなやり取りはいくらでも見ていられる軽快さがありました。
参謀のバルコ役のウィレム・デフォーが、年寄りじゃないと出せない良い味を出していましたし、ニコール・キッドマンにしても、テムエラ・モリソンにしても、若い時、年取ってからを楽しく演じ分けていました。
アクション、笑い
DC作品だけあって、アクションは、最高級。ベタな地上戦もかっこよかったし、どこかコミカルで奇妙な水中戦も楽しかった!
今作の特徴は、DCなのにガハハ系の笑いに満ちて明るく、温かみがあるところです。良いと思うな。この路線。
映像美
ここは、思わず、制作費を調べてしまいました。1億6000万~2億ドルだったそうなんですが、2018年の作品だし、もう一声欲しかったかな。
宇宙でも、陸上でも、他のSF作品では、取り敢えずクリアな映像にしておけば「きれいに見える」んでしょうけど、海の中だと、透明度を落とした表現にしなければならなかったのかもしれず、そういう風に考えると、実はすごいのかも。水中での髪の毛のフワフワ感とか素晴らしかったし。
水中での距離感とか、泡の立ち方、チリの浮き方とか、潮の流れとか、そういうのに力を注ぎすぎて、トータルの印象を犠牲にしてしまったのかも?
海の中の世界は新鮮だったから、多少はね。
音楽
水まわりの効果音はどれも好きでした。音楽がちょっと古臭いけど、ベテランが作っているだけあって、無難な仕上がりでした。
感想
ツッコミどころも多いケド、明るく楽しく暖かく軽い、実に好みの映画でした。次回作が出たら映画館に見に行こうかな。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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