前回、軍法会議で反逆罪で終身刑に処されたバーナム。監獄に運ばれるところからスタートです。
以下、ネタバレですので、ご注意ください。
ネタバレ、あらすじと感想
惑星テルンでダイリチウム鉱山での労役に就くためのシャトルにブスくれて座っているバーナム。鉱山が吹き飛んで50人の囚人が蒸発したという安全性の低い土地の模様。看守の半分は冷血なアンドリアン星人とのこと。
『スタートレック:ボイジャー』のパリスがジェーンウェイ船長にスカウトされたのは、Maquis活動の罪でニュージーランドで労役に就いていた時でしたが、ユートピア的でめちゃクオリティーオブライフが高そうな環境に見えました。今回は惑星連邦の判決なのに「ダイリチウム鉱山」という、クリンゴンやロミュランでお馴染みのディストピア的デスマーチでかなりの違和感がありますな。
「冷血なアンドリアン」もかなりの違和感。『スタートレック:エンタプライズ』で、猜疑心が強い特徴を持つことが描かれていますが、何だかだ言ってアーチャー船長と友情と信頼を育んだ文化的な種族で、残忍なキャラクター設定ではないハズですが…
USSヨーロッパの被害者は8,186人だったそうです。
エスケープポッドでクルーが避難する前に自己爆破したのは、アンダーソン提督の不手際で、バーナムの責任ではありませんが、戦争を始めた反逆者であることは変わりないし、嫌われるのは仕方ないかな。
輸送の途中、電気エネルギーを餌とする宇宙虫に取り付かれて、窮地に陥ったところを本作のタイトルにもなっている科学技術船USSディスカバリー号が飛来し、囚人たちを救出します。
ブスくれた表情のままディスカバリー号のカーゴベイに降り立つバーナム一行を、保安主任のランドリー中佐が迎えます。囚人たちは、なかなか鋭い観察力で、銀色の線が入ったユニフォームで科学技術クルーの多さや、黒いバッジ(多くの場合、セクション31付きのスパイクルー)について、惑星連邦の船らしからぬ違和感を呈します。
ランドリー中佐もキッツいお方の様です。こんな育ちの悪そうな人、いなかったのにな…バーナムは階級を剥奪されたのに、いまだにスターフリートのバッジをつけてるし、よくわからない世界観です。
クルー用の食堂に通されたバーナムは、シェンジョウ号の元同僚を見かけますが、避けられます。他の囚人たちのテーブルに着席しますが、ほどなく喧嘩をはじめ、ランドリー中佐に船長の元に案内されます。
ブリッジでは、サルーと遭遇するも、会話はありません。通された船長室は真っ暗。ディスカバリー号のガブリエル・ロルカ船長は、最近の戦いで光に弱い模様。
ロルカ船長役のジェイソン・イーザックスは、ハリーポッターのルシウス・マルフォイ役で、悪者顔がめちゃ板についています。役外でも「熱烈な過去作ファンがどう思おうが気にしない」から始まる一連の問題発言に、すっかりトレッキーから嫌われちゃってるみたいです。
ロルカ船長の命令で、謎の多いディスカバリー号で働く事になったバーナム。拘束室ではなく、普通のクルーのルームメイトがいる普通の部屋を与えられます。
ロルカ船長役のジェイソン・イーザックスは、ハリーポッターのルシウス・マルフォイ役で、悪者顔がめちゃ板についています。役外でも「熱烈な過去作ファンがどう思おうが気にしない」から始まる一連の問題発言に、すっかりトレッキーから嫌われちゃってるみたいです。
ルームメイトのシルビア・ティリーは、めちゃめちゃおしゃべりで、緊張するとおしゃべりが加速します。かなりフレンドリーなティリーにかなり冷たい対応をするバーナム。
ティリーが、バーナムの正体に気付いたのと同時に「ブラック警報」が鳴りますが、ティリーは口を閉ざしています。
スタートレックには、警戒度に応じて「イエロー警報」、「レッド警報」などがありましたが、「ブラック警報」は初めて。ディスカバリー号の秘密が気になります!
程なく、ファーストオフィサーに昇進したサルーが迎えに来て、機関部まで案内されます。サルーをいじめる権力がなくなったバーナムは、初めてサルーと友好的な会話をします。そんな中でも素直に「ごめんなさい」と言えないバーナムの意図を、サルーが優しく拾ってくれます。
機関部には、呼吸成分による生体認証エリアが存在したり、謎のブースがあったり、スタメッツ大尉の肩からキラキラした粒子が散乱したりディスカバリー号の謎は深まります。また、スタメッツと同じ研究を行う姉妹船グレンと競争しているようです。
スタメッツ大尉は、ズケズケ言うタイプではあるものの、バーナムに動じる様子はありません。バーナムもディスカバリー号の秘密を教えてもらえなかったためか、反抗的な態度で与えられた課題のミスを指摘します。
スタメッツに課題を戻すバーナムがイヤなヤツ丸出しでガッカリです。加えて反省しているとは到底思えない驚きの行動に出ます。自分が気になることがあれば、迷いなく他人を利用して、目的を果たすって、「倫理観」はないの?、主人公がどんどん嫌いになるキャラクタービルドとか、拷問ですな。
就寝中のティリーのよだれを採取したバーナムは、それを使って生体認証をクリアし、ドヤ顔で制限エリアに忍び込みます。そこには不思議な植物とキラキラ光る青い粒子で充満されていました。
ロルカ船長が受けた最重要極秘連絡で、ディスカバリー号の姉妹船グレンが大破し、生存者がいなかったことが分かり、プロジェクト関係の装置を回収するための乗船ミッションにバーナムを連れていくように指示するロルカ船長とスタメッツ大尉の間に緊張が走ります。
科学者 vs 軍人の図式です。
移動中、ティリーは、他人の前でバーナムと親しいと思われたくないためにウソをついたことを謝罪します。
そうそう、そういう素直さとか、優しさとか、主人公に欲しい資質ですな。
また、スタメッツ大尉が科学を愛し、情熱を持って宇宙菌類学者として命の奇跡を解き明かそうとしていたのに、「バーナムが始めた戦争」の為に、スターフリートが乗り込んできて、共同研究は2つに分断され、競争を強いられ、研究の目的が心理の追求や探査の推進や外交ではなく、戦争の為に変わり、そして友人は命を落としたことに憤っていることが明かされます。
バーナムは、スタメッツ大尉の研究をどうこうしようという気持ちはない事を伝えようとしますが、スタメッツには戦争屋のロルカ船長から押し付けられたバーナムのことを信じる理由がありません。
バーナムは、スタメッツに対し「私は直ぐに消えますから」みたいなことを言ってたけど、ティリーのよだれを盗んで秘密の研究施設に忍び込んでた人が言っても、視聴者の私も納得できません。
グレン船内は、凄惨でした。倒れているクルーは、皆んな異様なねじれ方をしており、斬撃も受けて無惨な姿です。クリンゴンのバトレスが転がっており、クリンゴンの仕業かと思いきや、彼らも倒れています。事故の後、乗り込んだあと狂暴な何かに襲われたと思われます。
生き残りのクリンゴンを発見するも、すぐさま謎の生物に襲われてしまいます。
機関部に入っても状況は同じで、遺体はどれも異常な姿をしています。謎の生物が機関室の扉を破って危機一髪のところで、フェイザーが必要だというバーナムに、保安主任のランドリーは一喝しますが、スターメッツはバーナムを信用してフェイザーを渡します。
バーナムが囮になり、他のクルーを安全に避難させます。そしてスタメッツもバーナムを置き去りにすることなく、無事合流してからディスカバリー号に戻ります。
ディスカバリー号に戻ったバーナムは、ロルカ船長室に呼び出され、他の囚人とは異なり、ディスカバリーで働き続ける事を要請されます。
部屋に入る前に、サルーに「他の囚人と共にディスカバリー号を離れます」と挨拶し、心温まる言葉を交わしていたのに、お得意の手のひら返しです。いい意味の手のひら返しだったらいいのにな~。
バーナムは断りますが、「ロルカ船長が、非倫理的な武器開発にバーナムの状況と立場を悪用しようとしているから」だと述べます。
バーナムは、ジュネーブ議定書に反していると思しき武器の開発には参加したくない。とか言ってましたが、それを知るためにティリーのよだれを…ry)
対してロルカ船長は、「バーナムの正しさを求める姿」を評価してのことだと、秘密研究の正体を体験させます。
彼らが秘密裏に研究していたのは、特定の菌類から採取、培養した無害な「マイセリアル胞子」を使った新たな移動手段で、バーナムが盗み見た事も承知していました。
ディスカバリー号は今のところ数百キロしか移動できないけれど、グレン号はクラッシュの前に90光年を1.3秒でジャンプしたようです。微細な糸を宇宙に張り巡らせて、どこへでも行ける道が無数に開けるという仕組みです。目下、戦争に勝たなければならないものの、この技術が開く未来の可能性は無限大。
この技術「盗作疑惑」があったり、技術的に他の正史の作品と矛盾するために、トレッキーから総スカンをくらっていました。この技術があれば『ヴォイジャー』というシリーズ自体が存在しえなくなるレベルのインパクトがある歴史問題です。
バーナムを狙い撃ちしてスカウトしている理由は「クリンゴンの待ち伏せを見破る洞察力、自分の犠牲を顧みず正しい事をしようとする姿勢」を持つものが必要だとして、ジョージャウ船長の死を無駄にしないために、バーナムが始めた戦争を終えるために貢献したくないか?っと誘います。
他の囚人と旅立つことなく、ティリーのいる自室に戻ったバーナムは、親切ないい子ティリーと友情を育て始めます。ティリーはいつか船長になりたいという夢を持っており、バーナムから学ぼうとする謙虚な姿勢を示します。
また、バーナムが持っている本「不思議の国のアリス」に興味を持ちます。バーナムは、謎の宇宙生物から逃げる時も「不思議の国のアリス」の一節をつぶやいていました。バーナムの実の両親が殺されてから、養母でありバルカン星にいたもう一人の地球人アマンダが読んでくれたそうです。
ここでバーナムが今作で初めての「優しいほほえみ」を浮かべます。
ん?、アマンダは、サレク大使の奥さんで、スター・トレックで一番人気のスポックの実のお母さんです。という事は、スポックとマイケル・バーナムは姉弟ということになりますね。いや、これまで、正史にそんな描写は一切なかったんですが…っということで、またもやトレッキーから嫌われていましたっけ…(遠い目)
ロルカ船長は、自室(?)なのか個人の研究室(?)なのか分からない場所で、ランドリー大佐と意味深な会話を交わしながらグレン号が破壊されるのを眺める2人。部屋には何やら不気味な標本が展示されておりましたし、ランドリー大佐が極秘で捕獲したと思われる狂暴な生命体をディスカバリーに運び込んでいました。
最後に
ロルカ船長、ダークでこえ~。
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