スター・トレック VII: ジェネレーションズ、レビュー【後半ネタバレあり】

2.5

感想

まず何よりも先に書きたいことは、本作のトレーラーは、「あらすじ」が書きにくくて仕方がない作りでした。カーク提督がカメオじゃなくてちゃんとゲスト出演者として活躍する事を書いてしまうと結末に触れてしまいそうだし…

恐らくファンサービスで選ばれた「クリンゴン」は、この作品に出てくる必要性は全くなく、トレーラーをみて思い出したぐらいで何をしたか覚えてないし…

兎も角も、カーク提督、スコッティ―、チェコフがエンタプライズ(NCC-1701-E)の処女航海に招待され、にやついた顔で記者に囲まれるシーンから始まります。オリジナルシリーズ

そして、ヒカル・スールー提督の娘デモラ・スールーがヘルムに登場。とても丁寧に説明されたので、この人が活躍するのかと思いきや、全然。数あるいらないファンサービスの1つですね。

そこで、2隻の難民護送船から救難信号がでますが、処女航海で十分な設備が整っていないという理由で断ろうとしたものの、この船以外に近くにスターシップがおらず、救援に向かうことに。

処女航海の為に地球か火星付近のドックから出港して、ワープに入っていないってことは、まだ「地球」の周りにいるってことだよね?

「惑星連合本部 = 地球」付近の整備不足のスターシップしかいない事なんてこと、あり得るの?

ないわ…

んで、この整備不足の程度がヒドイ、クルーが全員揃っていない、トラクタービームも未搭載、医療班も乗船してない、魚雷もない状態。カーク艦長大活躍&殉職。

いやいやいやいや。

78年前に敵役ソランとネクストジェネレーションのガイナンを救出して、カーク艦長は殉職しました。ってだけなら2-3分、多くても5分で済むでしょ?

カークを引き立てるのにどんだけ時間を使っているのか…

この辺りで既に初めて見た人はつまんないだろうな~っとやきもきしてました。

次の中世の海軍コスプレも内輪で楽しむために見えちゃって、微妙。

データが感情チップを入れる大決断のきっかけが、「おふざけがヘタでバレリーが怒った」じゃ弱すぎない?

逆に、ネクサスの中でピカード艦長に家族団らんを恋しがらせるために、弟夫妻と甥っ子を亡き者にする必要性はないよね。ライカーに当たり散らすブラック上司っぽくなってたよ。最初にソランが相談に来た時も、ほとんどまともに相手にできてなかったし、性格が悪い人みたいだったよ。

ネクストジェネレーションのエピソードの中でレキシカン人の幻想に取り込まれて妻と子供に囲まれて幸せな日々を送ったフルートの逸話あったよね?、あれの回想でいいじゃん。最後に必死で探すピカードの宝物もフルートでいいし。

あと、感情チップを入れた後のデータも微妙。感情チップを入れたら不適切な行動ばかりとりまくって楽しくないし、いちいちストーリーが止まってうっとおしいし、なによりくどい。より適切な行動がとれるように入れたものが逆効果しかない。

既に長文なので、短く済ませますが…

ソランの狙いが分かった後は、恒星ベリディアンの破壊計画を阻止するために惑星ベリディアン3へ向かいます。しかし阻止できなかったピカード艦長はネクサスに取り込まれてしまいます。

ピカード艦長は、ネクサスの中で自身の理想的な暮らしにしばし浸った後、ガイナンにいざなわれて、同じくネクサスに取り込まれていたカーク艦長の協力を得て、ベリディアン破壊直前の現実に戻ります。

いや、そこじゃないでしょ。っと、誰しも思うハズ。

ソランが最初に相談しに来た時点に戻ってエンタプライズクルーと共にソランをネクサスに戻すベストな方法を探してあげるとか、カークに彼のタイムラインに戻ってソランを彼が望んだとおり難民護送船に戻してあげるとか、いろいろあるでしょ?

最初に爆発した難民護送船に乗っていた265人はネクサスに到達できたのかもしれないし、ガイナンも「助け出された」と言うよりは、「引きずり出された」と感じていたようだし。そもそものカークの救援が余計なお世話だったかもしれないという。

そうしたら新品のエンタプライズEがボロボロになることもなかったし、78年後に船の操縦なんてできないトロイがエンタプライズ号を墜落させるタイムラインも発生しないでしょ?

カウンセラーのディアナ・トロイがヘルムで船を動かすとか、ダレ得なの?

カーク&ピカード夢の共演、カーク久々のプロレスごっこ、カーク衝撃の最後のセリフの為にストーリーが犠牲を払ったようにしか見えませんでした。

がっかりだよ。

最後に

1~6までの作品では、トレッキーの評価と自分の評価が必ずしも一致しないのですが、この作品は確かにひどかったので、☆2.5です。

ソラン&ガイナンは、最古の種族の1つであるエルオーリア人で、ここをもっと深堀りしていたらSFとしての深みが出たかもしれないし、二人の演技は素晴らしかったので、気の毒でした。

少し頭を冷やしたら、もうちょっとポジティブなレビューにならないか、書き直してみるかも。

最後までお読みいただきましてありがとうございました。

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