【後半ネタバレ】ハンガー・ゲーム、レビュー

4.0

「Young Adult」系の作品群の中で個人的に最も好きなのが、この『ハンガー・ゲーム』です。

残念ながら日本ではあまり人気がなかったようですね。

基本情報

原題The Hunger Games
邦題ハンガー・ゲーム
タイプSF
公開日2012年3月23日
監督ゲイリー・ロス
脚本ビリー・レイ
スーザン・コリンズ
ゲイリー・ロス
原作者スーザン・コリンズ
おすすめ度4.0 (1~5点)

トレーラー

あらすじ

独裁国家パネムでは、反乱の罰として、毎年1回、12の地区から男女1名ずつの代表を選出し、たった一人の生き残りをかけて戦わせる「ハンガーゲーム」が開催されるようになった。

74回目の代表選出日「刈り入れの日」に、幼い妹プリムが選ばれてしまい、身代わりで出場を志願したカットニス・エバディーン。

同じ第12地区から選出されたピータと共に首都キャピトル入りをした2人は、第12地区とキャピトルの間の貧富の差に愕然とする。

脚本、世界観

作品の原作は、スーザン・コリンズ。ティーネージャーを喜ばせるキャッキャした内容だけではなく、帝王学的だったり、社会的な内容も含まれているため、物語に深みがあります。作家が脚本にも参加しているので、その辺りの世界観も存分に表現されたと思いたい。

キャピトルはとにかく荘厳でゴージャス。カットニスたちの出身地である第12地区は、貧乏で質素。景観や人々の対比から世界観がビシビシ伝わってきます。

登場人物

主人公カットニス役の何を演じてもハマっているジェニファー・ローレンス。ピータ役のジョシュ・ハッチャーソンも、地味で平和主義で優しすぎる絶対勝てなさそうな好青年を好演してました。

目を引くのが脇役たちで、メンターのヘイミッチ役のウディ・ハレルソンが飲んだくれのダメ男。案内役のエフィー役のエリザベス・バンクスが、見ために命を懸けている薄っぺらいキャピトル人。思慮深いデザイナーのシナ役にレニー・クラヴィッツ。スノー大統領役にドナルド・サザーランド。

ストーリーが進むにつれて、徐々にそれぞれが見た目以上の深みを見せてくれるのも素晴らしい。

アクション

12人が生き残りをかけた戦いそのものが映画のタイトルになっているようにアクションは満載です。様々な武器を使用したバトルにとどまらず、サバイバル、知恵を使ってギミックを発動させたり、人情に訴えたり、多彩です。

映像美

映像のクリアさに加えて、自然、建造物、設備、コスチューム、ヘアスタイル、メイクなどのデザインも凝っていました。

音楽

パネムのテーマというか、キャピトル周りの荘厳なテーマが繰り返し使われていたので強く印象に残っていますが、主人公たちがあまり喋らない時間も長い映画なので、自然の中の和風だったり、中華風だったりメロディーがあるBGMがよく合っていました。

【ネタバレ】ストーリー

近未来のアメリカは、一旦すべてが崩壊し、富裕層が贅沢を尽くすキャピトルと、労働・生産地域の12の地区の大きな格差を武力で黙らせる恐怖政治が敷かれていた。

毎年各12地区の男女1名ずつ24人の中から、一人の生き残りをか決めるサバイバルリアリティーショー、ハンガーゲームは、キャピトルへの恐怖心を植え付け、更に12のディストリクトが互いに憎みあう感情を育てていた。

12の地区の中でも最も貧しい炭鉱都市、第12地区では、くじで選ばれてしまった妹の身代わりとして立候補した少女カットニスと過去に彼女との苦い思い出を残す学友のピータ。いずれ殺しあうことになるかもしれない2人は、ぎくしゃくしながら煌びやかで何事も豪華なキャピトルへと旅立つ。

ゲーム開始から単独行動をとっていたカットニスは、ピータが行動を共にしていた他の地区の参加者の標的にされるも、第11地区のルーの知恵と看病お陰で命を取り留める。ルーと友情を深めつつあったカットニスだったが、別行動をとっている間にルーが罠にハマり、命を落としてしまう。そしてそれが第11地区での暴動を呼んでしまう。

ゲームメーカーは暴動を止めるべく、ルールを変更し、同じ地区から2人の参加者まで生き残れることにする。カットニスとピータのラブストーリーで民衆の気をひこうとし、見事に成功する。

ところが2人は最後まで生き残った時、ゲームメーカーは勝者は1人だけに再度ルールを変更し、2人を戦わせようとする。

2人が同時に毒ベリーを食べる事にすると、キャピトルを含むすべての全民衆から非難が殺到し、ゲームメーカーは約束の執行を余儀なくされ、2人は勝者として生き残りを許される。

感想

2時間半ぐらいある長編作品なのですが、毎回、見入っている間に終わっちゃう良作です!

最後までお読みいただきありがとうございました。

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