【ネタバレなし】ミッション: 8ミニッツ、レビュー

3.5

ループ系SF映画『ミッション: 8ミニッツ』は、現代設定で、宇宙も超能力もタイムトラベルもなしに本格派SFに仕上がっており、脚本家と監督の腕の良さを感じさせる名作でした。

それにしても、この邦題、ひどいね。変な題名には似つかわしくない優良なSFだと思うので、なんとももったいないです。

基本情報

原題Source Code
邦題ミッション: 8ミニッツ
タイプSF
公開日2011年10月28日
監督ダンカン・ジョーンズ
脚本ベン・リプリー
原作者
おすすめ度3.5 (1~5点)

トレーラー

あらすじ

目を覚ますと電車の中で見知らぬ女性から話しかけられ、気付いたら別人になっていた。

まもなく電車が爆発し、現実に引き戻されると、今度は軍事施設の中で「ソースコード」というソフトウェアの中にいた。

未来に起こる次の爆発を予知し、阻止するために、再度シミュレーションの世界に引き戻され、犯人探しがはじまる。

脚本、世界観

ごく普通の電車の爆破事故シーンを繰り返し見せられます。1回のシミュレーションは8分間という制限があり、時間に追われ、スピード感と緊張感が満々です。

この8分のループを重ねるにつれて、主人公の特殊性と心の動き、軍事基地内の人物、電車の乗客の人達のバックボーン、そして犯人が少しずつ明らかになっていく感じが、上手いバランスで織り込まれた、優れた脚本でした。

エンディングの意味に気づかなければ、ぱっと見、非常に清々しい印象を残します。

登場人物

流石、名優ジェイク・ジレンホールといったところでしょうか?

しっかり主人公に感情移入出来ました。周りのキャストに超有名豪華俳優はいないモノの、丁寧かつ魅力的に描かれた人物像をそれぞれ好演していて、粒ぞろい。ラブも、作品にふさわしい薄味ですが、すごくいい塩梅です。

アクション・笑い

アクションもなくはありませんが、暴力ではなく、サバイバル戦術風です。

ガハハっと笑うような場面はありませんが、微笑ましい雰囲気です。バランスがいいです。

感想

シリアス風のトーンでありながら、優しさと柔らかさを持つ仕上がりが凄く好き。

最初はワケが分からず戸惑いますが、それは主人公も同じ。

混乱する主人公と共に徐々にいろいろなことを知っていき、主人公と共にその世界を救いたいという気持ちを育てて行けた稀有な作品です。

ただね…

エンディングを見て、微笑んだ後に、「ん?」っとひどい話だったことに気付いちゃったんで、☆4.5を☆3.5に減らしてしまいました。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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